マッサージチェアメーカーのファミリーイナダ(本社大阪府)では6月、新社長に、稲田壮秀氏が就任した。ファミリーイナダではこれまで、家電量販店への卸が主流だったが、今後は、百貨店の外商を通じた、高級ラインの富裕層への販売を強化していく方針だという。稲田新社長は、「3年後の28年3月期の売上高として、年商100億円を目指す」としている。
■組織改革と製品開発
─新社長となった抱負について聞きたい。
父から代表を引き継ぐ形で社長に就任した。
当社は創業60年以上の歴史がある会社だ。社長になったプレッシャーは感じているが、これまでに培ってきた、技術やネットワークを生かし、新しい技術や製品の開発を行っていく。
─主力事業の現状について聞きたい。
現在は、富裕層向けの高価格・高付加価値なリラクゼーションチェア「iCOCOON(アイコクーン)」の販売に注力している。百貨店の外商を通じた催事販売で、人気商品となっている。1台税込173万8000円という高価格帯の商品だが、1回の催事販売会で、20台以上売れることもある。
会社として「アイコクーン」を打ち出していきたい。
既存のマッサージチェアでは、「ルピナスロボ)」が人気だ。家電量販店がメインの販路となっており、累計1万5000台以上を販売してきた。
当社の主要な販路は家電量販店に向けた卸販売で、当社の売り上げの大きな部分を占めている。ただ、今後は、外商を通じた催事販売や、直販のルートも積極的に拡大していきたい。
─社長に就任して、会社の中で「変えたいこと」はあるか。
会社の組織構造を変えたいと考えている。製品については、マッサージチェアの機構そのものを変えたい。背中のマッサージ機構として、新技術のサイズを測る機構を開発したい。
(続きは、「日本流通産業新聞」11月7日号で)
【新社長インタビュー】ファミリーイナダ 稲田壮秀社長/富裕層向け商品拡充3年後に年商100億円へ(2024年11月7日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。