化粧品のオリジナルブランド「マナラ」「アールオム」「アクナル」の開発・販売を行うランクアップ(本社東京都、岩崎裕美子社長)の24年9月期の売上高は、前期比7.4%増の137億円だった。同社の設立以来、右肩上がりで成長を続けているという。岩崎裕美子社長に話を聞いた。
■創業12年で100億円突破
─成長を続ける御社が重視していることは。
05年に、ランクアップを設立しました。自社ECサイト「マナラ公式WEBサイト」など、通信販売を中心に販売を行っています。17年には売り上げが100億円を突破しました。以後、業績は伸び続けています。
当社は、「たった一人の悩みを解決する」ような、製品やサービスを生み出すことを大切にしてきました。
化粧品の枠にとどまらず、「悩み解決カンパニー」としてチャレンジを続けています。
─累計販売数2500万個(24年7月末次点)突破の看板商品「ホットクレンジングゲル」シリーズは、どのようにして生まれたのですか。
私たちが製品開発を始めるきっかけは、いつも「実在する、たった一人の悩み」です。一人の悩みに真剣に向き合って開発を行った結果、何十万人もの悩みを助ける製品が誕生しています。
「ホットクレンジングゲル」シリーズも、私自身の肌の悩みから生まれました。
私は新卒で札幌の大手旅行会社に入社しました。その後、広告代理店に転職。広告代理店では99年から取締役営業本部長を務めていました。
広告代理店で働いていた頃は、毎日夜中まで残業し、休みの日も仕事に追われるような生活を送っていました。
その結果、ボロボロになり、35歳の時には、乾燥やシミ、シワで、年齢よりも10歳も年上に見られるようになってしまいました。
「とにかく自分の肌をキレイにしたい」という思いで、あらゆる方法を試しましたが、しっくりきません。
自分自身が使いたいクレンジング製品を作ろうと思い立ち、37歳の時に起業し、ランクアップを設立しました。
そこから、理想のクレンジングをつくるためのパートナー企業を探すため、日本中を駆け巡りました。「人生が変わるクレンジングをつくりたい!」と考え、100回以上の試作を重ね、開発を行いました。ようやく完成したのが「ホットクレンジングゲル」です。
美容液成分91.3%配合の温感クレンジングで、メークや毛穴汚れもスッキリと落ちるが、しっとりとした洗い上がりの使い心地が好評です。
06年の発売以来、11回リニューアルを重ね、成分・製法を変更してきました。美容液のようなクレンジングに、マッサージ機能がついて、エイジングケア(年齢に応じたお手入れ)までできるロングヒット製品となっています。
─起業のきっかけは?
起業を決意したのは23歳の時。高校時代の先輩がきっかけでした。身近な存在であったはずの先輩が、若くして社長として成功していることを知って、衝撃を受けました。
新卒で札幌の大手旅行会社に入社した頃は、「起業できるのは、ごく一握りの特別な人間だけ。自分とは関係のない世界」だと、ずっと思い込んでいましたが、そうした固定概念が覆されました。
そうして
(続きは、「日本ネット経済新聞」11月07日号で)
【ランクアップ 岩崎裕美子社長】 <創業以来、毎年成長を達成> 24年9月期売上は137億円に(2024年11月7日号)
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