新日本製薬の23年9月期の通販事業の売上高は、前期比4.3%増の341億5100万円だった。EC売り上げは前期比33.9%増の63億7600万円となった。23年10月―24年6月期(第3四半期)もECは35.5%の増収だったという。成長を続ける同社の戦略や、今後の展望について、後藤孝洋社長に聞いた。
─直近の通販事業の業績について聞きたい。
23年10月―24年6月期(第3四半期)は、日本国内のEC事業が伸長。育成ブランドである「FOCUS(フォーカス)」「Fun and Health(ファンアンドヘルス)」が引き続き大きく成長したこともあり、上場来最高の四半期売上高を更新した。
23年10月―24年6月期の通販事業の売上高は、前年同期比6.6%増の271億1000万円だった。通販事業の中でも、ECは高い成長率を維持している。
─EC事業について聞きたい。高い成長率を維持できている要因は。
23年9月期の国内外EC売上高(国内EC売上高と海外販売におけるEC売上高の合計)は、前期比33.9%増の63億7600万円だった。
23年10月―24年6月期の国内外のEC売上高も、前年同期比33.5%増の59億7300万円となった。
当社は、シニア・ミドル層のお客さまを中心ターゲットにして展開してきた。シニア・ミドル層とコールセンターを通して、コミュニケーションを深めるスタイルを取ってきた。
近年はEC事業にも注力している。ECを通してお客さまとの新しいコミュニケーションのモデルを築くのが目的だ。
デジタルマーケティングをこれからの当社の強みに変えていくべく注力してきた。トライアンドエラーを繰り返しつつノウハウや知見を蓄積してきたことが、現在の成長につながっている。
化粧品事業においては、「パーフェクトワンフォーカス」ブランドが、EC・卸売りともに好調だ。30代以下への、顧客ターゲットの拡大を図り、21年秋にリリースした商品だ。以降、成長を続けてきた。
ヘルスケアブランド「Fun and Health」の売り上げも拡大している。このブランドの「Wの健康青汁」は、ECを中心に、新規顧客の獲得が好調だ。定期顧客も順調に増加しており、ブランドの成長につながっている。
■コスト効率化に成功
─23年9月期は、計画を上回る営業利益を挙げたと聞く。どのような取り組みを行ったのか。
(続きは、「日本ネット経済新聞」9月19日号で)
<プロフィール>
後藤孝洋(ごとう・たかひろ)氏
福岡県出身。1995年、新日本製薬の前身である新日本リビングに入社。1998年に部長、2001年に専務に就任した。05年に代表取締役社長となる。美と健康の事業領域で、スキンケアブランド「PERFECT ONE(パーフェクトワン)」などを展開する。
【新日本製薬 後藤孝洋社長】 <化粧品・健康食品の育成ブランドが好調> ECは30%超の急成長続く(2024年9月19日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。