【コールセンター】 〈インタビュー〉ベルシステム24ホールディングス 取締役専務執行役員経営企画・事業戦略・広報IR管掌人事管掌 早田憲之氏/通販業界の課題を解決

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 ベルシステム24ホールディングス(HD)は19年8月から、通販事業者同士が相互連携し、業界の課題手法を共有する「ベル・フラッグシップセンター」を開始した。通販業界における課題を解決するための取り組みになる。同センターでの取り組みや、業界の共通課題である人材の採用・育成について、早田憲之取締役専務執行役員経営企画・事業戦略・広報IR管掌人事管掌に聞いた。

 当社は通販、通信、金融、公共など幅広いクライアント企業がおり、各社の事業規模もいわゆる大企業と呼ばれる事業者が多い。クライアントからの相談としては、「人はそろえられるのか」「場所の確保はできるのか」「一定の品質担保はできるのか」という話からまず始まる。
 クライアントによっては顧客対応における問題意識を強く持つ企業もいる。課題解決に向け、当社の力だけではなく当社との協業先とも連携したサービス提供を行っている。
 18年からは凸版印刷とともに、デジタルカスタマーサービスの強化に向け取り組みを進めている。顧客行動の分析やデータ化を行い、お客さまに合ったチャネルでメッセージを送ることができる。チャネルは電話やDM、チャットなど複数用意している。
 凸版印刷とは17年から資本提携を結んでいる。凸版印刷を窓口にして、われわれも営業活動を行うなど相互を成長させる連携を図っている。18年度と比較すると、今年の方がシナジーが強く出てきている手応えを感じている。
 通販の分野でいえば、今年から「フラッグシップセンター」を立ち上げた。支障のない範囲かつ競合同士ではない企業で連携し合い、ベストプラクティスを共有、通販業界の課題解決を図っていく。「個」では分からないことを共有し合い、その企業だけではなく業界全体をブラッシュアップしていく方針だ。
 今後の会社の方針としては人材の育成を強化していきたい。ベルシステムで働きたいという人は全員採用したいと考えている。人手不足という課題を他よりいち早く解決できれば、会社としてもまた一段大きく成長できるはず。
 採用に関する取り組みに関しては「SUDAchi(すだち)」という就業支援施設のサービスを展開している。採用基準に達しなかった人を教育することで個人のスキルを高める。
 AIなどデジタルの技術も用いながら、オペレーター業務を補助する。そういった環境を提供しながら、人材の採用は積極的に進めていく方針だ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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