【大手ECモール】レビュー施策が活発化/「ヤフーショッピング」は動画に注力(2025年3月20日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 国内ECモールにおいて、レビュー施策が活発化している。LINEヤフーが運営する「ヤフーショッピング」では、購入者が動画レビューを投稿すると「PayPayポイント」を付与するキャンペーンを実施している。ECモールにおいても「レビュー」は購入の後押しとなり、購入率(CVR)向上に寄与している。国内3大ECモールである「ヤフーショッピング」「Amazon」「楽天市場」のレビュー施策の概要と成果に迫る。

 「ヤフーショッピング」では近年、レビューの収集・活用に注力している。購入者が動画でレビューを投稿すると、1投稿につき「PayPayポイント」を20ポイント(時期により変動)付与するキャンペーンを展開している。ポイントアップ対象ラベルの商品には「PayPayポイント」を120ポイント付与している。
 「ヤフーショッピング」は5~6年前から点数と画像とテキスト、23年12月から動画を用いたレビューの収集・活用を推進している。
 「これまでのインターネット通販を振り返ると、時代が進むにつれて、レビューが購入者にとって購入の判断材料になっている。当社としても『ヤフーショッピング』のUI/UXの改善をしながら、レビューをいかに見せられるかが、CVRの向上につながると分かっていた。レビューの見せ方と収集方法には注力してきた」(コマースカンパニーショッピング統括本部事業企画本部長の杉本務氏)と振り返る。
 「ヤフーショッピング」におけるレビューの収集・活用方法の勝ち筋も分かってきているという。
 「どちらかというと、レビューが100件集まっている商品を、さらに1000件のレビューを集めようというのは、あまりCVRの観点からも意味はない。レビューがないところから、5~6件のレビューを収集することのほうが、購入につながりやすく、CVRも向上する」(同)と話す。
 レビュー0件と6~10件をPV数で比較すると約6倍以上の差が表れているという。CVRは約2倍以上、離脱率も約80%低下する効果が出ているという。
 レビューがない商品にレビューを付けてもらう場合、「PayPayポイント」を高還元で付与するなど、インセンティブを設けて、レビューの投稿を促している。ただ、レビュー投稿に関して、購入した商品を高く評価したら、高い「PayPayポイント」を還元するなどの取り組みは実施していないという。


■ストアからは好評

 23年から動画でレビューを投稿すると「PayPayポイント」を還元する企画を開始した。毎月のペースで企画を実施しており、還元率は都度、変更している。「動画レビュー」投稿の企画に関して、ストアからは好評だという。
 「キャンペーンを実施する前から、商品ページに動画を投稿できる機能を提供しており、そのときから動画を見て商品を購入するお客さまが多かったことから、『動画』に対しての一定の理解はあった」(同)と振り返る。

(続きは、「日本流通産業新聞 3月20日号で)

LINEヤフー コマースカンパニーショッピング統括本部事業企画本部長 杉本務氏

LINEヤフー コマースカンパニーショッピング統括本部事業企画本部長 杉本務氏

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ