【ダイエットサプリEC市場】「紅麹」の24年もじわり拡大/「SNS活用」「気持ちに寄り添う」がカギ(2025年3月27日号)

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 健康志向の高まりとともに、ダイエットサプリメント市場は拡大を続けている。Nint(ニント)推計データによると、大手ECモール2社の2024年(1~12月)のダイエットサプリの成長率は、前年比2%増となったという。紅麹問題で健康食品業界全体が揺れた24年だったが、ダイエットサプリは着実な成長を継続できたようだ。その背景には、SNSでの訴求が需要を刺激したことがありそうだ。「食べる楽しさ」や「共感」を重視したマーケティング手法の定着も、ダイエットサプリ市場の拡大に貢献しているという。

■市場は上向き

 ダイエットサプリは、大手モールにおいて市場の拡大が続いている─。ECに関するデータ分析を手掛けるNint(ニント)の山本真大アナリストは、そう話す。
 同氏は、ダイエットサプリ市場の今後の成長性について、「サプリメント関連は『定期便』との相性が良いため、ECでの定期便購入が引き続き増加することが予想される。特に健康志向の高まりを背景に、ダイエットサプリメント市場は安定した成長を続けるのではないか」と分析している。
 市場全体としては上向きの傾向が見られるものの、大手モールA社と、大手モールB社では、成長率に大きな違いが生じているという。


■27%成長のモールも

 25年3月時のNint推計データによると、B社の、24年のダイエットサプリ(「ダイエット」を含み、「プロテイン」を除く)の成長率は前年比で27%増だった。B社全体の成長率である5%増を大きく上回る水準で、ダイエットサプリのジャンルが好調に推移していることがうかがえる。
 一方、A社について、「ダイエット」を含み、「プロテイン」を除く、サプリメント・健康食品において、売れ筋のトップ300品を抽出したところ、「A社の24年のダイエットサプリメントの市場規模は前年を割っている可能性がある」(山本氏)としている。
 A社は「SNS活用による売り上げの上昇が目立つ」(山本氏)ため、今後の対応によって、再びダイエットサプリの売れ行きが上昇傾向に転じる可能性もあるという。


■SNSを有効活用

 SNS活用はサプリの販促において重要な手法の一つとなっているようだ。
 第一三共ヘルスケアダイレクト(本社香川県、八重樫宏志社長)では、

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月27日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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