個人情報保護の基準明確化/〈経産省〉個人情報の取得・管理体制の強化促す

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 経済産業省は企業に向けて個人情報の取得・管理体制の強化を促す取り組みを活発化している。ネット事業者に向けては個人情報の取得に関するガイドラインを14年10月に策定した。ガイドラインの基準を満たした事業者を認証する制度の構築に向けても動き出している。相次ぐ個人情報流出事件を受け、12月には個人情報管理におけるガイドラインも改正する予定だ。個人情報を扱う機会の多い通販・訪販企業にとっても、新たな基準に沿った個人情報の取得・管理体制を整えることが消費者の信頼獲得につながるだろう。

認証制度を構築へ

 経産省は14年10月、個人情報取得の際の基準として、「消費者向けオンラインサービスにおける通知と同意・選択のためのガイドライン」を策定した。
 同ガイドラインでは、取得する個人情報の種類や、取得方法、利用目的、第三者への提供の有無、保存期間、事業者の問い合わせ先などを明示することを求めている。個人情報取得時の通知の仕方や、同意確認の方法まで基準を作ることにより、消費者が不安なくネットサービスを利用できるようにしている。
 経産省は10月にメキシコで開催されたISO(国際標準化機構)の会合で同ガイドラインを国際基準にすることを提案したという。ネット事業者は国境を超えてサービス展開するケースが多いため、国際基準化した方が国内の事業者が海外展開しやすくなると考えたのだ。
 さらに、経産省はガイドラインで定めた基準に沿ったサービスを提供している事業者に対して、第三者が認証する制度の構築を進めている。基準に沿った取り組みを行う企業が分かりやすいように「認定マーク」などをサイトに掲載できるようにしたい考えだ。現在、認証制度を運営する民間企業を募集しているという。

(続きは本紙12月11日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ