本紙はこのほど、訪問販売・ネットワークビジネス(NB)主宰企業を対象に、2024年における健康食品の売上高(24年1~12月に迎えた決算期の売上高が対象)を調査、82社をランキング形式で掲載した。82社の合計売上高は、3147億6900万円となった。82社中、増収が明らかだったのは15社、減収は10社だった。前年調査と比較可能な27社で算出した実質成長率は、プラス1.8%だった。
■紅麹問題落ち着く
紅麹問題は、訪販業界にも影響を与えた。業績に影響しなかったケースでも、製品の安全性に関する問い合わせが増えるといった影響は、多くの会社が感じたようだ。
そうした影響も24年夏ごろには落ち着きが見られるようになった。製品の安全性などを対面で説明できるという訪販・NBの強みが、製品を購入する消費者や会員に安心感を与える要因にもなったようだ。
訪販・NBの健康食品市場は、健康志向の高まりもあり、需要が拡大したようだ。一方、増収企業においても、原材料や輸送コストの上昇が利益確保を妨げる要因になった。コスト上昇が、新規の製品展開にも影響を与えたようだ。
健康食品のNB企業においては、報酬プランやボーナスを変更するなど、マーケティング面の強化を図る企業が少なくない。ただ、今回の売上高ランキングで増収となった企業を見ると、新製品の発売などを含め、商品開発に力を入れる企業が目立つようだ。
原価の高騰を吸収すべく、既存製品の値上げを行う企業もある。
(続きは、「日本流通産業新聞 3月27日号で)
【2025年版 訪販健康食品売上高ランキング】 〈中堅の成長目立つ〉1.8%のプラス成長/合計売上高3147億円超に(2025年3月27日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。