日本アムウェイ(本社東京都、ピーター・ストライダム社長)は、将来的に生活習慣病のリスクが高まるとされる「低出生体重児」が増加している現状を受け、早稲田大学の福岡秀興教授と順天堂大学の山城雄一郎名誉教授と共同で、解決に向けた取り組みを始める。
この取り組みは、「研究」「啓蒙・教育」という二つの側面に沿って行う。「研究」では、山城名誉教授の「低出生体重児とメタボリック症候群の増加」に関する研究への資金支援を実施。アムウェイが蓄積してきた栄養に関する情報も提供するという。
「啓蒙・教育」では福岡教授、山城名誉教授とともに一般市民を対象とした無料の市民講座を開催する方針だ。
厚生労働省のデータによると、2500キログラム未満の低体重で生まれてくる新生児の比率は、1980年で5・18%だったのに対し、2013年には9・58%にまで増えているという。多くの研究者が、「低出生体重児は将来的に糖尿病、高血圧、脳梗塞、心疾患などの生活習慣病のリスクが高まる」と指摘している。
低出生体重児が増加している背景には、若年女性の栄養摂取不足が主に挙げられているということで、これを社会全体が認識し改善していくことで、生活習慣病の発症を予防することが可能になるとしている。
2月8日に行われたメディアカンファレンスで山城名誉教授は、「世界規模で起こっている中でも日本は深刻な状況。日本の次世代の健康と安全のために、早く良い成果を上げていきたい」との意気込みを示した。
日本アムウェイ/早大・福岡教授らと共同で取組/低出生体重児の増加の解決に向けて
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