【猫壱 マーケティング担当 永田明保氏】 〈猫用グッズで年商22億円に〉「花王」「いなば」などとのコラボも(2023年5月11日号)

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 猫用グッズのECなどを手掛ける猫壱(本社東京都、竹内淳社長)は、23年3月期の全社売上高が22億円だった。売り上げの半分以上をECが占めているという。インスタグラムでの投稿が、1万8000件を超える人気商品「バリバリボウル」と、使いやすさを追求した食器が、同社の2本柱となっている。これらに加え、遊び用グッズや首輪、爪切りなど、多くの猫用グッズがヒットしているようだ。米国を中心とした海外の売り上げも好調。海外限定の商品を販売するなどしており、近年大きく伸びているという。15年から始めたインスタグラムのフォロワー数は現在、9万2000人となっている。「#猫壱写真館」として日々投稿される写真が、同社の認知拡大にもつながっているようだ。猫用グッズで急成長する同社でマーケティングを担当する永田明保氏に話を聞いた。

 ─国内と海外の売れ行きの傾向について教えてください。
 当社の23年3月期の売上高は、22億円でした。近年は特に、海外売り上げが大きく伸びています。
 国内では猫用爪研ぎの「バリバリボウル」が一番売れていますが、海外向けでは、食器や首輪がよく売れています。特に首輪は、「和柄」のデザインが好評です。海外限定の商品となっており、米国ではヒット商品となっています。
 国内、海外共に、ECが売り上げの半分以上を占めています。そのほとんどがアマゾンとなっています。
 国内のアマゾンの猫用ジャンルのランキングでは、ほとんどの場合、「バリバリボウル」と食器が50位以内に入ります。フードやおやつ、猫砂などの消耗品が大多数を占める、猫用ジャンルのランキングの中で、購入頻度の少ない当社の商品が上位を維持できていることは、自信につながっています。
 ─御社の人気商品についてより詳しく教えてください。
 当社の人気商品は、「バリバリボウル」と猫用の食器です。
 「バリバリボウル」はダンボールでできた、爪研ぎもできるソファーです。猫が爪を研げるだけでなく、ボウル状の内部で、猫がくつろぐこともできます。くつろいでいる姿をSNSで投稿してくれる人が多いことも、ヒットの要因と考えています。
 バリバリボウルは3カ月から半年ほどで交換が必要なのですが、商品全体ではなく、中身だけを購入し、交換することができます。交換も簡単で、安価に購入できるという点が、商品を継続して使用しやすくしているのだと思います。
 猫用の食器は、素材だけでなく、食べやすい高さにこだわって作りました。猫は床の高さで餌を食べると、吐いてしまったり、消化不良を起こしてしまったりするという話を聞いていました。そこで、器の位置を高くし、食べやすい高さにしました。素材もプラスチックだと食べにくそうという意見があったので、陶器製にしています。
 実際に猫を飼っているフォロワーの意見があったからこそ、開発できた商品だと思います。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月11日号で)

【プロフィール】
ながた・あきやす氏
 大学院卒業後、大手日用品メーカーに入社。商品開発やマーケティング業務に従事する。2015年、猫壱に入社。マーケティングを中心に、営業や商品開発などを担当。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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