花王グループのカネボウ化粧品(本社東京都、前澤洋介代表)が展開するグローバルメーキャップブランド「KATE(ケイト)」は23年1月、没入体験型ECストア「KATE ZONE(ケイトゾーン)」をオープンした。オープン数日で、SNSに20万の投稿が寄せられ、平均以上のCVRにつながるなど、大きな反響があったという。「KATE」と「KATE ZONE」について、KATE担当の安田亜実氏と、KATEのPR担当の若井麻衣氏にEC戦略を聞いた。
─「KATE ZONE」の誕生について教えてください。
安田 「KATE」は1997年に誕生以来、「NO MORE RULES(ノーモアルールズ)」という理念を大切にしています。「ルールに縛られずもっと自由にメークを楽しんでほしい」と、既成概念にとらわれない、斬新なメークの提唱を行ってきました。
「KATE ZONE」のローンチに当たって特に重視したのは、(1)主軸は「NO MORE RULES」ブランドパーパスの実現(2)「KATE」らしい購買体験の実現(3)「My Kao Mall」との連携強化による送客─の3点です。
若井 「KATE ZONE」のローンチとほぼ同時期の22年12月、花王の公式通販サイト「My Kao Mall(マイカオウモール)」がオープンしています。
「KATE」のECを強化するあたって、「My Kao Mall」オープンのタイミングを見据え、そこを活用し、さらに「KATE」としてECの中で大きく成長するために挑戦してみようと考え、「KATE ZONE」を立ち上げました。
安田 「KATE ZONE」は、お客さまのLTVを最大化したいという目的で立ち上げました。
ブランドとお客さまとの双方向のコミュニケーションを重視しており、お客さまが新しい自分と出会ったり、メークを楽しんだりできる場所を、お客さまとブランドで共創していくという場所になっています。
─SNSに20万の投稿。「KATE ZONE」の反響について教えてください。
安田 オープン前から、SNSの活用やコラボ、ライブコマースなど、入念なプロモーションを実施しました。
流入は、SNS経由が多いです。LINEの「友だち」は129万人おり、さまざまなコンテンツや情報を発信しています。LINEから「KATE ZONE」に流入するケースも非常に多いです。
こうした施策が奏功し、「KATE ZONE」は公開1カ月で、毎日約1万人が来場するなど、盛況でした。
ツイッターではオープン後、1月24~31日の期間、「KATE ZONE」に関して20万ツイートの、投稿や口コミが上がりました。
さらに、
(続きは、「日本ネット経済新聞」4月27日・5月4日合併号で)
【花王 化粧品事業部門 マステージビジネスグループ KATE担当 安田亜実氏、KATEPR担当 若井麻衣氏】 〈「KATE」の没入体験型ECストア〉CV増SNS反響は20万件超(2023年4月27日・5月4日合併号)
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