ZOZOグループで、ブランド古着のファッションモール「ZOZOUSED(ゾゾユーズド)」を手掛けるZOZOUSED(本社東京都、宮澤高浩社長)は19年1月、人工知能(AI)を活用した中古商品の値決めを本格的に開始した。AIの導入により、以前と比べ値付けの精度が向上。買い取り単価が200~300円ほどアップした。ZOZOTOWNで購入した商品を下取りして、下取り価格分を割り引く「買い替え割」サービスの利用者も順調に増えている。マーケティング部の島村龍也マネージャーにAI導入の経緯について聞いた。
■予測的中率が向上
─商品の値決めはどのように行っているのでしょうか。
19年1月から、AIを用いた値決めをスタートしました。それまでは、ZOZOUSED内にある過去の販売実績などのデータをもとにして価格を算出していました。商品のブランドやコンディションなどをカテゴライズし、データをグループ化していました。
それがAIを導入することで、より精度の高い予測ができるようになりました。グループ単位の値付けは、「これはもっと定価の高い商品だったのに」「もっと新しい商品だったのに」という、お客さまの要望に答えることが難しかったのですが、対応できるようになりました。
─AI導入前後で変わったのは具体的にどういった点ですか。
買い取り単価が平均200円から300円ほど上がりました。アパレル商材なので中価格帯の商品が多いのですが、そういった中でしっかり200円から300円ほどをユーザーに還元できているデータが取れています。
当社の中の基準ですが、価格予測の的中率も向上しています。設定した価格範囲の中で販売して売れた確率が、5割ほど上がってきています。
従来、予測が当たる商品と当たらない商品がありましたが、それも改善が進んでいます。まだ価格の予想が外れる商品もありますが、外れても機械学習がそれを学びます。AIをリリースしてから数カ月が過ぎましたが、やればやるほど精度は上がって良い結果が出ています。
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月23日号で)
【ZOZOUSED 島村龍也マーケティング部マネージャー】〈買い取り単価200~300円アップ〉AI導入で値決め精度が向上
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