【電響社 商品本部広報戦略グループ長・営業企画部長 市村智樹氏】 <23年10月に初のECサイトを開設> /協業先とのドロップシップでEC伸長(2024年6月20日号)

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市村智樹氏

市村智樹氏

 生活家電や雑貨の卸を行う電響社(本社大阪府、高瀬一郎社長)は2023年10月に初のECサイトを開設した。デンキョーグループホールディングス(HD)傘下の企業の商品を統括して販売し、グループの強みを生かした施策を展開している。ECの現状と今後の展開について、広報戦略グループ長・市村智樹氏に話を聞いた。

 ─ECサイトの特徴を教えてほしい。
 グループ会社の商品を中心に取り揃えるデンキョーグループHDのモール的な作りのECサイトだ。
 グループのブランドごとにグルーピングしてそれぞれ説明している。
 取り扱う商品は主に小型家電や日用品。季節に応じたキャンペーンコーナーや、処分品・箱崩れなどの「訳アリ商品」コーナーを設置して、ストア独自のラインアップも行っている。
 当社は、22年にマクセルの国内総販売代理店になるなど、販売力を強化してきた。さらに、自社ブランドを基軸とした「家電メーカー」としての側面も押し出している。
 ─ECサイトの位置づけは。
 自社ECサイトは売り上げアップだけでなく、宣伝や販促の活用を主としている。
 オフィシャルな商品紹介と、タイムリーな商品の情報発信をしている。たとえ売り上げが少なくても、ブランディング費用だと認識している。公式ECサイトで基本価格の販売をすることで、卸先の販売店が値引き販売しやすくすることも狙いの一つだ。
 さらに、23年4月から導入している社内営業管理システム「DG―Cシステム」を利用し、あらゆる営業データを活用している。ウェブ上で、当社の商品の詳細がいつでも確認でき、卸先で売るための販促活動にも活用できている。
 ECサイトの立ち上げは、グループ会社の信頼性向上と、情報発信によるブランド力強化を図ることが主な目的だ。会社リリースや広報活動、SNSからの受け皿にする。海外を見据えた戦略上、オフィシャルのホームページとECサイトは必ずチェックされるため、信用力を高めるためにも必須だと考えた。
 また、直販サイトを持つことで、顧客情報が直接手に入るという利点もある。顧客に直接アプローチができるため、情報収集ができる点もメリットに感じている。
 その他、

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月20日号で)

自社ブランドの展開も強化している

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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