ソフトバンクは9月5日、博報堂とマーケティングツール開発のArm(アーム、本社英国)との3社共同出資で、クライアントのデータ活用を行う合弁会社を設立した。新会社では、顧客企業が持つカスタマーデータなどを分析。そうしたデータを顧客企業の内部で積極的に共有することができる仕組み作りなどを支援するとしている。新会社の出資比率は明らかにしていないが、ソフトバンク出身の人員が中心となって事業を行っていくという。数年内に年商数百億円を目指すとしている。
新会社のインキュデータ(本社東京都、藤平大輔社長)では、顧客企業のデータ活用の戦略立案や、データ分析の基盤構築、データを活用した新規事業の創出の提案など、データに関するあらゆる事業の支援を行うとしている。ソフトバンクや博報堂が持つ、統計化された膨大なデータ情報も、顧客企業の支援に活用していくとしている。
新会社は10月1日から事業を開始する。顧客企業としては年商数億円規模の中小企業から大手企業まで、幅広い企業を想定しているという。通販、ECなどを含む小売りや流通業といった、多くのカスタマー情報を持つ企業が対象だとしている。
新会社では、ソフトバンクと博報堂が、顧客企業の経営者層と折衝してデータ活用について協議。Armがデータの統合や管理といった業務を行うとしている。
ソフトバンクは、これまで200社以上にデータマーケティングの支援を実施してきた。担当した事例では、スポーツジムの会員数の増加傾向を分析し、有効な広告施策を提案するなどしてきた実績があるという。
ソフトバンク/データ活用の新会社/分析・運用・事業創出まで支援
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