ファッションECにおけるパーソナライズ施策が進化している。AIを活用して顧客の好みや雰囲気に合わせた「似合う」を提供し、売り上げや体験価値の向上につなげている。ZOZOは5月、ファッションコーディネート(コーデ)アプリを大幅に刷新した。ユーザーの好みに合わせたコーデをAIが提案し、売り上げ拡大につなげたい考えだ。セキミキ・グループ(本社福岡県)では、ECサイトにおいてスタッフコーデをユーザーの体型に合わせてパーソナライズ表示したことで、パーソナライズしていないスタッフコーデと比較した転換率(CVR)が2~3倍になったという。パーソナライズ施策自体は以前からあったが、技術の進化により、「好み」や「似合う」といった定量化しにくい要素を加味した最適化を実現できるようになっている。
ZOZOはファッションコーデアプリ「WEAR」をリニューアルし、独自データとAIを活用し、ユーザーの「好み」や「似合う」の数値化・可視化や、「ZOZOTOWN」との連携を強化した。
22年12月に開設したパーソナルスタイリング体験施設「niaulab by ZOZO(似合うラボ)」で得たノウハウを生かし、ユーザーの「好みのジャンル(ファッションの系統)」や「与えたい印象(なりたい姿)」といった、「感覚」に応えるコーデを提案する。「似合うラボ」体験後のユーザーの購買行動が、「従来の広告手法では出せないようなポジティブな結果」(澤田宏太郎CEO)となったことから、リニューアルによる売り上げの拡大が期待できるという。
■潜在ニーズに応える
ZOZOではファッションに特化したAIを活用し、ユーザーの好みを数値化する。これにより、言語化しにくかったり、自分でも認識できていない「潜在」のニーズも可視化
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月30日号で)
【ファッションEC】進化するパーソナライズ/「似合う」を追求、CVR向上の事例も(2024年5月30日号)
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