【TCG 河内孝治社長】/全体会議は全員私服、LINE活用で組織作り

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 太陽光発電のドアツードアの訪問販売を行うTCG(ティーシージー、本社愛知県、河内孝治社長)は業績を順調に伸ばしている。若手中心の組織作りを進めており、若手が働きやすい環境づくりに取り組んでいる。例えば、河内社長を含めた役員や社員が連絡を取り合うツールは、LINEにしている。月に1回行う全体会議には、全員が私服で参加。会議後は必ず食事会を実施しているという。河内社長に話を聞いた。

 ─19年6月期の業績について聞きたい。
 19年6月期は売上高が前期比4・1%減の24億円となってしまったが、太陽光パネルと蓄電池のセット販売を増やした結果、利益は前年よりも多く確保することができた。総設置件数のうち半数以上を太陽光パネルと蓄電池のセット販売にすることができた。18年6月期中に太陽光パネルと蓄電池を設置できた棟数は1365件だったが、19年6月期の設置件数は、1320件だった。同期中は、セット販売に注力したのだが、顧客から「高い商品」と見られることも少なからずあり、全体的な販売数が減少してしまった。営業マンは現在90人ほどおり、毎年人数は増やしている。
 ─LINEを活用し、業務連絡などを行っていると聞くが。
 若手に合わせる組織作りを昨年から実施している。LINEの活用は若手が働きやすい環境作りの一環として始めた。今は20代を中心とした若手の営業マンが増えている。LINEの活用が、若手に少なからず好印象を与えていると感じている。
 会社内でいろいろなLINEグループを設けている。工事部のグループや工事部の幹部と営業幹部のグループ、テレアポ部隊のグループ、営業マンのグループ、各支店の営業部グループなど、さまざまある。例えば、工事と営業の幹部のグループのLINEでは、1日に50件以上のコメントが投稿される。スマートフォンなどでリアルタイムに営業や工事の進捗が確認できるため、この連絡方法が定着しつつある。私もLINEグループに参加しているため、たまに社員から支店長を飛び越えて私に直接連絡がくることもある。そういう場合は、支店長に確認した方がいいことであれば、「支店長に確認してみてください」と連絡する。内容によっては、私が直接回答することもある。LINE活用を始めてから、社員と社長の距離が近くなったという社員もいる。いい意味で「社長」を身近に感じてもらえていると思うこともある。
 LINEでは、契約件数やアポ取り件数などの情報も、タイムリーに把握できる。そのことが、若手同士の競争意識の喚起にもつながっていると感じる。他の支店の同期や仲間のアポ取り件数などが掲載されると、ライバル意識が自然と湧いてくる。それぞれの社員のモチベーションにもつながっていると実感している。
 ─毎月行っている全体会議は全員私服で参加すると聞くが。

(続きは、「日本流通産業新聞」9月5日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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