【ECコンテンツ戦国時代】 配信ツールが乱立/運用負荷軽減や評価機能で差、採用支援も(2024年7月11日号)

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バニッシュ・スタンダードがファンの獲得まで支援する

バニッシュ・スタンダードがファンの獲得まで支援する

 ECサイトにおけるコンテンツ活用の進化が止まらない。スタッフ投稿支援に強みのあるバニッシュ・スタンダードが、UGC(ユーザー生成コンテンツ)活用に参入した。UGC活用から始まったvisumo(ビジュモ)はスタッフ投稿支援や動画配信支援の導入実績を積み重ねている。アパレル大手のZOZOやアダストリアもスタッフ投稿支援に参入しており、コンテンツ配信ツールは乱立している。各コンテンツ配信ツールの差別化策を分析するとともに、導入企業の生の声も紹介する。

 ECサイトへの「スタッフ投稿」の火付け役が、UGC領域に参入した。
 スタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START(スタッフスタート)」を運営するバニッシュ・スタンダード(本社東京都、小野里代表)は今年6月、ブランドがファンのリソースを店舗運営に活用できるファンコマースプラットフォーム「FANBASSADOR(ファンバサダー)」の提供を開始した。
 第1弾としてUGC活用を支援する「キュレーション」機能の提供を開始した。利用企業はインスタグラム投稿をハッシュタグ検索し、投稿者に自社ECサイトへの掲載を依頼したり、投稿商品のひも付けをしたり、効果を測定したりできる。
 「これまでのUGCツールとは異なり、ファンのインスタグラム経由のECサイトへの集客や売り上げの計測ができるようにする。SNSの集客もできるUGCとして発展させる」(小野里代表)と話す。
 今秋には、ファンのパフォーマンスを可視化できる「スコアリング」機能や、協力してくれたファンに報酬を与えたりできる「アンバサダー」機能を提供する予定だ。
 「UGCだけではなく、ファンの未来の時間も使わせていただくために、報酬を提供できる機能も実装する。報酬はファンの方の投稿が自社ECにおいて貢献した売り上げを原資にすることができる。固定費を支払うのではなく、成果報酬型で支払うことができ、当社がファンへの振り込みを行う」(同)と話す。
 バニッシュ・スタンダードがファンを集める業務も支援する。商業施設などとも連携し、ブランドのファンを可視化し、そのリソースを活用しやすくするという。


■3年で1000社提供へ

 UGCツールとしては、アライドアーキテクツが提供する「Letro(レトロ)」や、visumo(本社東京都、井上純社長)が提供する「visumo」の方が先行している。
 バニッシュ・スタンダードはファンを集めたり、報酬を支払ったりする部分まで支援し、導入企業が手間をかけずに効果を高められるようにする。

(続きは、「日本流通産業新聞」7月11日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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