キリンビバレッジは4月1日に水宅配事業から撤退する。水宅配事業を分割し、ウォーターサーバーや宅配水の製造元である富士山の銘水(本社山梨県、粟井英朗社長)に譲渡する。経営環境の変化に伴い事業戦略を見直した。ブランド名や商品、サービスは変更しない。
キリンは13年1月に宅配水専用ブランド「KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)」を発売した。使い捨て容器を使用し、天然水を宅配便で工場からユーザーに直送する「ワンウェイ方式」を採用している。
宅配水の内容量は7・15リットルで、4パック入りの小売価格は送料込みで約4500円。サーバーのレンタル料は無料だ。
専用サイトやフリーダイヤルで注文を受け付けてきたほか、ショッピングセンターなどで試飲イベントを開催し、新規顧客を開拓していた。
キリンは初年度に3万世帯の契約獲得を計画していた。現在の顧客数は不明。
富士山の銘水は10年10月の創業以来、「フレシャス」のブランド名で宅配水事業を展開している。水宅配事業者としては後発だが、直販とOEMで急成長し、15年9月期の売上高は約65億円とみられる。
(続きは「日本流通産業新聞」3月17日号で)
キリンビバレッジ/水宅配から撤退/製造元に事業譲渡
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