中国EC大手の京東集団の22年4―6月期(純第2四半期)の売上高は、前年同期比5.4%増の2676億元(約5兆3400億円)だった。コロナ禍で物流に混乱が生じる中、自社の物流網を駆使して配送遅延を最小限に抑えた。6月に実施した大規模セール「618」が増収に寄与した。
今年3~5月、中国では主要都市において、新型コロナウイルスの再拡大対策として主要都市を封鎖した。ECの注文数が急速に増加し、物流業者は送り先の間違いや配送時間の遅延などトラブルが相次いだという。
京東集団は自社で物流網を抱えていることを強みに、混乱下でも自社の配達商品を正確に配送した。外部顧客による配送委託も増え、自社以外の売り上げが30%近く伸びたことも、増収の一因になった。
22年6月1~18日に行った「618」セールでの流通額は、前年比10.3%増の3793億元(約7兆6000億円)だった。
今年の「618」では、ゲーミングテレビや最新機種のエアコン、スマート真空掃除機など、新たな家電製品の注文額が同500%増と大きく伸長した。都市封鎖によるストレスが、消費行動を刺激し、「618」の好調につながった。
京東集団 22年4―6月期/「618」が好調/売上は5.3兆円を突破(2022年9月22日号)
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