2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
有識者に聞く!【2022年 EC市場展望】〈越境EC〉
アグザルファ
代表取締役社長 比良益章 氏
「アマゾン外でのPR」など五つがポイント
アマゾン出品サービスに特化したコンサルティングサービスを提供するアグザルファ(本社東京都)の比良益章社長は、「19年のアマゾンでは、『アマゾン外部からの流入施策』や『音声ショッピングの浸透』など五つの事柄が、出品事業者に大きな影響を与える」と予測している。
19年のアマゾンでは、次の五つのポイントが、出品者の関心事になることは間違いない。(1)アマゾン外部からの流入施策(2)音声ショッピングの浸透(3)購買体験の変化(4)アマゾン内広告の多様化(5)ポイント還元率競争の激化─の五つだ。
グーグルの検索やSNS、動画広告など、アマゾンの外部からの、アマゾンの自社商品ページへの流入をいかに増やすかが、今後出品者にとって必須の対策となるだろう。
音声AIの普及に伴い音声注文の件数も伸びていくだろう。音声AI「Alexa(アレクサ)」が紹介する商品は、アマゾン内で「Amazon’s Choice(アマゾンズチョイス)」として選定された商品かどうかが一つの基準となる。出品者として「アマゾンズチョイス」に自社商品が選ばれるための対策も必要になっていくだろう。
ファッション分野を中心として、ARやVRを用いた仮装試着やビジュアルショッピングなども普及していく。Amazon側ではサイズ規格の統一を進めていくだろう。AR・VRやサイズ規格の統一によって、消費者が購入後のイメージを把握しやすくもなるだろう。返品の件数減り、購買体験が変化していくだろう。
一方アマゾンは、アマゾン内部の広告に加えて、外部でも積極的に広告展開を行っていく。その際は、訴求力の高い動画広告が主流となるだろう。出品者はアマゾンに広告を出稿すれば、あらゆる媒体や場所で露出できるようになりそうだ。
他のモールの強みの一つであるポイント還元企画を、アマゾンも強化していく。アマゾンがポイント還元分を一部負担することも含め、ポイント還元率自体を高めていくだろう。ポイント還元率を巡る競争も激化していきそうだ。
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