【中国越境2大モール本格参入術】第2回  参入検討企業が挙げる3つの課題

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いつも.が出店を進める越境ECモールの一つ「JD World wide」

いつも.が出店を進める越境ECモールの一つ「JD World wide」

 前回は今年11月の「独身の日」に向けて、中国の越境ECモール「天猫国際」「JD Worldwide」に出店する日本企業が増え、今年が中国2大モール本格参入元年となることをお伝えしました。今回は参入する際の課題と、その課題を解決するための最新情報を紹介します。
 現在、国内で「越境EC」がトレンドワードとなっていることもあり、当社にも多数の問い合わせがあります。ただ、越境ECモールに出店するための予算を確保し、参入をすぐに決断できる企業は10社中1社程度です。
 残りの9社は「ちょっと気になるので情報収集しながら検討していきます」や、「経営層の決裁を取りきれない状況です」ということで他の方法で参入を模索しています。
 もちろん、中国モール側の審査が通らない例もあります。中国モール側から見ると世界的にも日本企業は参入に対してとても慎重であり、検討すればするほど、参入を見送るケースが多いといいます。


■課題解決法を提案

 日本企業が出店を検討する際にネックとなっているのは(1)売り上げ予測が難しい(2)利益を出している先行事例が少ない(3)自社の中国法人とのすみ分けが難しいーーの三つが挙げられます。
 ほかにも4月8日以降の越境ECに関わる新税制への対応等もあります。
 中国のEC市場は成長を続け巨大化していますが、市場全体に比べて越境EC市場はまだ小さく、これから成長が期待できる市場です。
 成長途上の市場ですから、(1)~(3)の課題をすべて完璧にクリアしてから出店を決断することは難しい状況です。そのような環境で当社が注力しているのは販売シミュレーション情報の提供です。
 「JD Worldwide」と連携して売り上げ予測を提供したり、初年度のプロモーションコストを抑えながら売り上げを伸ばす方法を提案したりしています。中国法人が出品している商品とすみ分けるための商品訴求方法を提案することもあります。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月7日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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