【EC関連リサーチ】ニールセン「スマホとPCのネット利用時間シェア調査」/EC利用時はPCが過半数占める

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調査会社のニールセン(本社東京都、宮本淳社長兼COO)は8月25日、スマホとPCによるインターネット利用時間のシェアに関する調査結果を発表した。それによると、インターネットを利用する時間のうち、スマホからの利用は全体の70%を占めているが、EC利用時はPCが51%と過半数を占めていることが分かった。ただEC利用時でも、大手ECサイトやファッションサイトの場合、スマホの利用時間がPCを上回っている。

「ファッション」はスマホ利用が64%に

 スマホとPCによるネット利用時間をカテゴリー別に比較すると、ゲームや動画を含む「エンターテインメント」はスマホが72%、PCは28%、サーチやSNSを含む「サーチ、ポータルとコミュニティ」はスマホが71%、PCは29%となりスマホが全体の約70%を占めている。
 しかし、価格比較サイトを含む「Eコマース」の利用時間では、PCが51%、スマホが49%となりPCの数字がスマホを上回った。EC利用時にPCの利用時間が長かったことについてニールセンは、「商品を購入する際に、じっくり商品を比較するためPCを利用する人が多いことが影響したのでは」としている。
 EC利用時のカテゴリー別内訳を見ると、「ファッションサイト」ではスマホの利用時間が占める割合は64%、「大手ECサイト」でもスマホが56%を占めPCを上回る結果となっている。このほか「価格比較サイト」ではスマホが50%、「通販会社サイト」でのスマホ利用時間は36%だった。

「大手ECサイト」アプリ利用は49%

 各サイト別の利用方法や属性では、スマホからの「ファッションサイト」利用時間全体のうち、女性の利用が81%、アプリの利用は24%となっている。「大手ECサイト」では女性の利用が62%となっているが、アプリの利用は49%に達している。ちなみに「価格比較サイト」は女性の利用が57%、アプリの利用は38%。「通販会社サイト」では女性の利用が76%、アプリの利用は1%にとどまっている。
 「大手ECサイト」では他のサイトと比べてスマホからの利用時間のうちアプリの利用が増加。一方、「ファッションサイト」では、スマホからブラウザを使ってネット通販を利用する人が多いことが分かった。
 調査結果からニールセンは、EC関連サービスを手掛ける場合、「PCとスマホ、ブラウザとアプリのそれぞれの利用時間の違いや、ターゲット層の利用状況を基に、今後の方向性を考える必要がある」と指摘している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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