【EC売り方研究所】〈楽天市場店のスマホ対策〉/ツール活用しスマホ売上を飛躍的に拡大
楽天市場(楽天)におけるスマートフォン(スマホ)経由の売り上げは拡大傾向にある。需要は伸び続けているものの、スマホ対策がまだまだ不十分な楽天店は多い。今後はスマホ対策の成果によって、売り上げを伸ばせる店舗と、伸ばせない店舗の差が広がるだろう。現在では、楽天店のスマホ対策ツールが多数提供されている。これらのツールを活用することにより、楽天店のスマホ売り上げを飛躍的に伸ばすことも可能だ。
制限多い基本ページ
楽天店は何も手を加えなくても自動的にスマホに対応したページ(基本ページ)が表示されるようになっている。ただ、基本ページのままだと、情報量やデザイン性は乏しく、ユーザーを効果的に購買まで導くことは難しいだろう。
HTML(サイト上のテキストを記載するためのコンピューター言語)を書けるスタッフがいれば、自力でスマホページを作り込むことも可能だ。HTMLの知識がない店舗は、スマホ対策ツールを活用するのが得策だろう。
EC自動化システム「ECデータバンク」を展開する、まくら(本社千葉県、河元智行社長、(電)047―167―3015)は、コンテンツ豊富なスマホページが作成できる「スマホ自動化ツール」を提供している。
基本ページには、商品を売れている順に紹介する「ランキング」や、新たに掲載した商品を表示する「新着商品」、購入履歴を表示する「売れ行き実況中継」といった自動更新コンテンツを挿入できないという。
同社のツールを導入すれば、自動更新コンテンツ入りのスマホトップページを手軽に作成できる。テンプレートを活用すれば2~3日で完成させることも可能だ。導入店舗の仕様やデザインに合わせたカスタマイズにも対応するという。
メンズファッションのECサイト「SILVER BULLET(シルバーバレット)」を運営するピー・ビー・アイ(本社東京都、高木孝社長)は、まくらのツールを活用してスマホページを制作した。
同社は、楽天が提供している無料のサーバースペース「楽天ゴールド」を活用し、「コーディネート」や「ピックアップアイテム」「新作情報」「再販売」「ランキング」など自動更新コンテンツを掲載した。
「まくらのツールを活用することにより、手間を省いてコンテンツ豊富なスマホページができた。現在は、スマホ経由の売り上げが7割を超える程になっている」(EC事業部統括本部長・シルバーバレット店長 仲村和訓氏)と言う。
様々なページを最適化
にぎわい演出システム「楽太郎」などを提供するオルグロー(本社東京都、塩田英司社長、(電)03―5467―7856)では、楽天のスマホページをカスタムできるサービス「楽天スマホPC化」を提案している。
同サービスを導入すれば、カテゴリーページにおいて、基本ページでは1列でしか表示できない商品情報を、3列で表示できるようになる。3列にすることにより、画面内の情報量を増やすことができる。
さらに、カテゴリーページの上部にメニューボタンを配置することも可能だ。それにより、カテゴリー間の移動がスムーズに行うこともできるようになるという。
システム開発のインテ・クレッセ(本社東京都、大湯弘社長、(電)03―6420―0620)が提供するスマホページ作成ツール「まるごとスマホ」は、「トップページ」だけでなく、「特集ページ」、「商品ページ」までスマホ対応させることができる。
「まるごとスマホ」では、PC用に作成した商品ページを一つの画像として、スマホの商品ページ内に挿入することも可能だ。
「スマホ用の商品ページを作成するのが理想だが、手間を考えると取り急ぎ、PC用に作り込んだ商品ページを貼り付けるのが得策だ。これだけで着実に転換率を向上できる」(ソリューション営業本部・藤田堅索氏)と話す。
楽天店のスマホ対策ツールは他にもたくさんある。自社に合ったツールを見つけることにより、手軽にスマホ対策が実現できるだろう。
【EC売り方研究所】〈楽天市場店のスマホ対策〉/ツール活用しスマホ売上を飛躍的に拡大
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