【タカキュー 伊藤健治社長】 <社長就任から半年> ゼロベースで再構築、新ブランド発表も(2025年3月27日号)

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 タカキューは22年2月期において債務超過となったが、第三者割当による増資と取引金融機関による債権放棄などにより、24年3―5月期(第1四半期)に解消した。24年9月に社長に就任した伊藤健治氏は、「我社は変わる」を掲げて商品企画やデジタルマーケティングなど幅広い領域の再構築を進めている。同社は紳士服の販売を中心としているが、新たな挑戦として今年5月にカジュアルブランドを展開する予定だ。75周年を迎えるタカキューの取り組みや意気込みについて、伊藤社長に聞いた。

■デザイナー経験生かす

 ─社長に就任した経緯と方針は。
 デザイナーとしてものづくりに向き合ってきたこと、ブランド育成や出店管理という経営を両方経験した強みを生かし、タカキューをよりよくすることができると考えた。
 債務超過解消と資本増強を達成したが、引き続き「我社は変わる」を掲げて、「新しいタカキューをつくる」ための再構築に取り組んでいる。常に「どうすればお客さまに喜んでもらえるか」を考え、「お客さまのために」の姿勢を一番大切にしている。
 具体的な改革として(1)商品設計デザイン(2)在庫コントロール(3)実店舗のオペレーション(4)自社ECサイトの改善といったデジタルマーケティング─などをゼロベースで見直し、さまざまな取り組みを実施している。
 ─タカキューの立ち位置は。
 商品の独自性や質の高さが強みであり、差別化できる部分だ。タカキューはファッションとスーツの”ブリッジ”になれると考えている。
 企画をする側にこだわりがないなら、タカキューはいらない。タカキューの存在価値となるのは”オリジナル”だ。社員にも「タカキューとは」を極めていく大切さを伝えている。
 お客さまとのつながりは商品1点から始まるかもしれないが、その組み合わせといった提案もしっかりと届けるサービスも重要だ。


■カジュアルへの挑戦

 ─EC事業の現状は。
 実店舗の販売スタッフがECサイトの利用を促すOMO施策が定着し、効果が出ている。EC物流を最適化するなど、バックヤードの改善も進めている。例えば

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月27日号で)

<プロフィール>
伊藤健治社長
 66年生まれ、大阪府出身。87年にファイブフォックスに入社し、取締役本部長、取締役副社長を歴任し、22年に退社。ジャパンブルーを経て、24年5月に顧問としてタカキューに入社。同9月17日に社長就任。

社長就任後、店内や商品の見せ方を改善した

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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