【TENTIAL 中西裕太郎CEO】 <25年1月期売上は前期比137%増> 毎年倍増に近いペースで成長(2025年3月20日号)

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 リカバリーウエアを展開するTENTIAL(テンシャル)の売り上げは創業以来毎年倍増に近いペースで成長を遂げてきたという。2025年1月期の売り上げは、前期比137.3%増の128億3700万円、営業利益は同206.9%増の14億5200万円で着地した。全社売り上げのうち、ECが79.2%を占めた。2月28日には、東京証券取引所グロース市場への新規上場を果たした。26年1月期の売上高も、同32%増の169億7300万円を計画するなど、躍進が続いている。

■累計販売数100万枚超

 ─主力製品でもある、リカバリーウエア「BAKUNE(バクネ)」シリーズについて聞きたい。
 「バクネ」シリーズは、累計販売数が100万枚を突破している。遠赤外線の輻射効果を持つ特殊繊維を使用することで、着用時の睡眠の質を向上させることを目的としている。一般的なスポーツや生活のための衣類ではなく、「健康」という切り口で製品を開発している。
 ─急成長が続く要因は。
 当社は、(1)ブランド価値の向上(2)オムニチャネル戦略(3)データ活用(4)研究開発─の四つの強みが成長の原動力となっている。まず「ブランド価値の向上」について触れたい。科学的根拠に基づいた商品展開をしてきたため、プロアスリートに広く愛用されている。マーケットの健康志向の高まりを背景に、ブランディング施策を展開し、一般層への認知も拡大していると言える。
 「オムニチャネル戦略」においては、自社ECサイトや他社ECモールなどによるオンライン販売を中心にしつつ、直営店舗や卸売などからなるオフライン販売を組み合わせ、顧客の購買ニーズに柔軟に対応している。「利便性の高いオンライン購入」と「試着体験ができる実店舗」のそれぞれの強みを生かし、顧客満足度の向上を図っている。
 「データ活用」も成長の一因となっている。マーケティングから、ECサイトの開発・運営、カスタマーサクセスまでを内製化することで、収益性を最大化している。購買・行動データを一元管理・分析し、データを活用したUI・UXの改善や、顧客対応の強化に役立てている。そうすることで、顧客満足度の維持・向上を図っている。
 「研究開発」による効果効能の検証にも力を入れている。大学や病院などと連携し、商品の効果効能を裏付けるデータを取得している。データをもって一般医療機器の届け出を行うなど、当社商品の信頼性を高め、他社との差別化を図っている。


■EC比率は79.2%

 ─25年1月期の売り上げの内、EC売上高の比率が79.2%を占めていると聞く。貴社のEC事業の強みや、差別化のポイントは?
 当社のECサイト「tential.jp」は、自社開発の強みを生かし、(1)使いやすさの向上(2)顧客体験の向上(3)ブランド価値の発信─に注力している。自社開発の強みを生かし、直感的で使いやすいサイト設計を実現している。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月20日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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