【ポーラ EC事業部部長 堀米研道氏】 <「リンクルショット」などが人気> /店舗受け取りなど推進し目指す「ワンポーラ」(2024年12月5日号)

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 大手化粧品メーカーのポーラ(本社東京都、及川美紀社長)では、ECの売り上げ比率が拡大している。23年12月期のポーラのEC売上高は、全体の6.8%にあたる約67億円だった。直近のEC比率は、7%になっているという。ポーラでは、ECで獲得した顧客にサロンショップへの来店を促している。11月11日には、ECで購入した商品を店舗で受け取れるサービス「ショップ・デ・ピック」をスタートした。「チャネルの壁をなくす『ワンポーラ』を目指す」と話す、ポーラEC事業部の堀米研道部長に、ポーラのECが目指す役割や、OMOの施策について聞いた。

リアルで最上のサービス

 ─ポーラは全国のショップでエステと化粧品を提供するのがメイン事業だ。ECの役割を聞きたい。
 ポーラECの役割は、店舗で出会えないお客さまとの接点を作ることだ。ECは、デジタルで出会ったお客さまに、リアル店舗でのポーラの最上のサービスに興味をもっていただくという役割を持っている。
 ─ポーラのECサイトの売れ筋商品は何か。
 数あるポーラの商品の中でも、シワ改善の薬用化粧品のパイオニア「リンクルショット メディカルセラム」が一番の売れ筋だ。近年では、目元ケアの「B・Aアイゾーンクリーム」や、美白化粧品「ホワイトショットSXS」も人気だ。いずれも、お客さまの肌悩みに直結する商品となっている。
 ポーラのECサイトには、ユーザーが、ネットで肌の悩みを検索し、ブランドや商品にたどり着くことが多い。
 ECサイトに来訪するユーザーは、リスティング広告とディスプレイ広告からの流入が主だ。
 百貨店のお客さまは、ポーラブランドを目指してきていただけるお客さまが多いが、ECでは、しわの悩みなどを検索して「リンクルショット メディカルセラム」にたどり着き、サイトに来ていただくお客さまが多い。
 ─ポーラのECサイトに来訪するのはどんなユーザーか。
 年代としては、20~60代と幅広い。ECサイトで商品を購入するのに慣れ親しんだ、デジタルリテラシーの高いお客さまが多いと思っているネットでの購買行動が身についている人たちだ。
 コロナ禍を経て、若年層以外の多くの人においても、多くの人がネットでの買い物が日常になっている。


パーソナルな接客を

 ─ポーラのECサイトの最大の強みは何か。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月5日号で)

<プロフィール>
堀米 研道(ほりまい・けんどう)
新卒で入社したポーラで、商品企画部や百貨店事業を担当。その後、ポーラ化成工業に出向。2018年にポーラに戻り、健康食品やメークの研究・開発を担う商品設計購買部を立ち上げる。SCM部長を経て、2024年1月、EC事業部長に。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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