個人の身体に合った「適正下着」を自社ECなどで販売するHEAVEN Japan(ヘブンジャパン、本社大阪府)は、内製したシステムやSNS運用を強みとし、OMO(リアルとオンラインの融合)の取り組みに注力している。今期はセールや広告に頼った売り上げではなく、利益率を重視し、狙い通りに推移しているという。今後はOMOの集大成として、フランチャイズ店舗の展開といったリアル施策を強化する方針だ。ヘブンジャパンが注力する取り組みや意気込みについて、松田崇CEOに聞いた。
─ファッションEC業界の状況をどうみているか。
参入企業が増えたことによる、競争の激化を感じている。すでにモノはあふれている状態。ただモノを売るだけの時代は終わって、購入後も満足できるような”体験”がないと売れない。この状況を早めに予測していたからこそ、当社では下着の着用感、着た時のシルエット、フィッティングや商品選びのサポートなどを付加価値としている。
─今期の振り返りは。
今期は広告やセールの実施を見直し、売上高ではなく利益率を重視した。利益率は前期比5ポイント増と、狙い通りに推移している。
自分のためにお金をかける美容分野は、今後も伸びていくと考えている。マスを取るよりも、一人一人に合った商品を丁寧に提案している。顧客のエンゲージメントやコミュニケーションを大切にしている。
■自社で取り組むOMO
─OMOの取り組みについて教えてほしい。
どこで買うか、いつ買うかの主導権はあくまで顧客にある。従来の買い物体験が変わっていくことを予測し、17年ごろから本格的に、リアルのサロンと、オンラインのECサイトのデータの連携などを進めてきた。
SNSやポップアップストアでブランドを知る、ECサイトやサロンで買う、商品に満足してリピートする、という流れを作っている。
─OMO施策の推進のためには、DX(デジタル技術を活用してビジネスを変革する)が必要となる。デジタルやシステムに関する取り組みの現状は。
(続きは、「日本ネット経済新聞」11月28日号で)
【HEAVEN Japan 松田崇CEO】 <ファッションEC> 特集今期利益率は前期比5ポイント増/OMO集大成は”リアル”に注力(2024年11月28日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。