10月1日、消費増税が施行されるとEC企業の売り上げにマイナスの影響をもたらした。高額商品や嗜好(しこう)品などでは特に影響が大きかったようだ。
大手ECモールでは、キャッシュレス決済によるポイント還元(キャッシュレス還元)の対象になっているかどうかで大きな差が出ているようだ。あるモールではキャッシュレス還元の対象店舗が前年同月比10%増で推移しているが、非対応店舗では同25%減に落ち込んでいるという。
あるEC事業者は、「ヤフーの出店者は『PayPayモール』に出るかどうかでも大きな差が出たようだ。キャッシュレス還元の対象にならない大手企業が、『PayPayモール』の手数料を嫌い、出店しなかったところ『ヤフーショッピング』の売上高は前年同月比50%減になってしまったと聞いた」と話す。
今回の消費増税では軽減税率やキャッシュレス還元など制度の複雑さもあり、事前の報道が過熱し、そのことが消費者に消費増税をより印象付けた感もある。固く閉ざした消費者の財布のひもをこじ開けるには、何らかの策が必要なようだ。
【2019年 EC業界重大ニュース】 消費増税でマイナス/キャッシュレス還元も影響
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