楽天は今年1月、「楽天市場」において共通の送料無料ラインを導入することを明らかにした。8月には送料無料ラインを「注文金額3980円以上」にすると発表した。
当初、サービスの対象から外れるのは、「160サイズ以上の大型商品」「冷蔵・冷凍商品」のみだったが、その後「沖縄・離島への配送商品」「酒類」も対象外にした。
店舗と意見交換を行うタウンミーティングなどを通して新たな施策について理解を求めているが、近年、決済やアフィリエイトなどルール変更が相次いだこともあり、一部店舗から反発の声も上がった。
楽天ユニオンという組合が誕生し、「共通の送料無料ライン」への反対意見を発信している。メディアの取材に応じたり、署名活動を展開したりすることでルール変更の撤回を求めている。
サービスの開始時期は当初、来年の2~3月と説明していたが、現在は3月中旬としている。楽天としては予定通りサービスを導入する方針だ。しかし、戸惑う店舗に配慮し、サービス開始時から規約の違反店に対する罰則規定は設けない可能性もある。段階的に新サービスの浸透を図るかもしれない。
【2019年 EC業界重大ニュース】 楽天、共通の送料無料ライン発表/一部店舗が反発も来年3月導入予定
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