アマゾンジャパンは4月、個人事業主のドライバーを活用した自社配送サービス「Amazon Flex(アマゾンフレックス)」を開始した。12月10日時点で、東京・神奈川・千葉・愛知・宮城・北海道の1都1道4県で、展開している。アマゾンが契約した、地域の小規模配送会社である「デリバリープロバイダ」も引き続き配送を行っており、アマゾンの自社配送網が拡大している。
「アマゾンフレックス」は、軽トラなどの軽貨物車両を持つ個人ドライバーが、空いた時間にアマゾンの商品を配送できる仕組み。専用のスマホアプリをダウンロードし、必要書類や勤務したい時間帯を登録すると、アプリ経由で配送の指示が届く。
アマゾンジャパンでは、「アマゾンフレックス」を今後全国に拡大するとしている。アマゾンフレックスに登録したドライバーからは、「デリバリープロバイダに勤めた場合よりも稼げる」という声もある。今後も登録事業者が増えそうだ。
一方で、ヤマト運輸や佐川急便などの大手宅配事業者の月間取扱個数は、減少傾向にある。業界内では、「アマゾンがこれまで宅配会社に委託していた荷物を、自社配送に切り替えていっており、シェアが奪われているのではないか」(3PL事業者)という声もある。「アマゾンエフェクト」が日本の物流業界にも影響を与えているようだ。
【2019年 EC業界重大ニュース】 主要都市部で展開着々/アマゾンの自社配送ネットワーク
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