一元管理システム「楽々通販2」を提供するイメージデザイン(本社京都府、田中利和社長、(電)075―353―6539)は年内をめどに、「楽々通販2」の刷新を進めている。一昨年から業界の課題となっている送料の値上げが、経営を圧迫していることを踏まえ、FBAや楽天物流などを利用する導入企業が、物流会社別に在庫管理できる機能を付加する。今年のテーマに「ネットショップの黒字化」を掲げる田中社長に、EC業界が抱える課題について聞いた。
─一昨年の送料値上げ問題はEC企業の経営にどのような影響を与えているのか。
当社の取引先である、楽天などで受賞経験のある有力店舗などからは「想定以上に送料の値上げの負担が大きかった」という声が聞かれている。
それは、商品価格の中に送料を含めて「送料無料」としているにも関わらず、商品の値上げができない商品が多いからだ。当然の話だが、送料負担が大きくなり、各社が設定している利益を削ってしまう。送料金額を平均でみていることも大きな問題として考えられる。
送料の部分はECにとって今後も大きな課題となるため、アマゾンのFBAや楽天物流などプラットフォームが提供する物流を上手に活用していく必要が高まってくるだろう。
■「楽々通販2」を刷新
─物流会社別にしっかり在庫管理ができるように「楽々通販2」の刷新を進めている。
課題となるのは、物流会社に預けた商品の管理がしにくいという点だ。
しっかり在庫を管理して経営の黒字化を達成するために、「楽々通販2」の刷新を目指して開発を進めている。具体的には、「楽々通販2」の管理画面から、どの物流倉庫に、どのくらい在庫があるのかを確認することができるようにする。さらに、どの物流倉庫から出荷するのかも自動で判別できるようにする。
■IT導入補助金活用し
─IT導入補助金が活用できるのか。
「楽々通販2」「楽々通販2Custom」の導入費用・月額費用の半分を、IT補助金を活用して導入することも可能だ。「楽々通販2Custom」は、楽天の有力店舗でも利用して、業務効率を高めている企業が目立っている。当社としても有力店舗がどのように活用しているのかを把握して他社にアドバイスすることも可能だ。
マーケティングや接客を改善したい企業などは導入後に改善が期待できると考えている。
■一元管理システム活用で
─自社サイトに力を注ぐEC事業者が増えている。
モールに出店して「ランキング1位」などといったブランディングで集客しようとするマーケティングは一巡したような気がする。ただ、多店舗展開をしていかないと、顧客との接点が減るので機会損失につながる。できる限り、自社サイトに注力をするために、一元管理システムを活用することで業務効率を高めて、マーケティングや接客に使える時間を確保してほしい。
【特集 イチ押し支援サービス】 〈インタビュー〉イメージデザイン 田中利和社長/「楽々通販2」刷新で在庫管理しやすく
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