中国EC市場の巨大ショッピングイベント「618(ロクイチハチ)」が6月1~18日に実施され、京東集団(JD.com)によると、京東内の「618」の累計注文額は前年比27.7%増の3438億元(約5兆9000億円)となったという。今回の売れ筋は「家電」「アパレル」「化粧品」「家具」「食品」など。国内企業の越境ECも好調だった。化粧品販売のアクシージアはECプラットフーム「小紅書(RED、レッド)」の旗艦店の期間中の売上高が前年同期間比で約69%増となった。日本盛の商品を、越境ECモール「天猫国際(Tモールグローバル)」で販売したACDは、期間中に1万5000点以上が売れたという。国内企業が、中国の巨大セールイベントで勝ち抜くには、「認知度向上」「ファン作り」を、日ごろから地道に進める必要があるようだ。
■旗艦店売上69%増に
「618」は京東の他、「天猫」など中国の複数のECモールが参加する巨大セールイベント。国内企業の越境ECも好調だった。
中国ECが売り上げの約7割を占める、東証マザーズ上場の化粧品メーカー、アクシージアは、「618」期間中、「レッド」の旗艦店の売り上げが前年比69%増となった。「618」期間中のECモール「天猫」の旗艦店の販売総額も、前年比約23%増となったという。同店舗で実施した、インフルエンサーによるライブ配信の累計視聴者数は5000万人以上となった。
「618」において日本盛(本社兵庫県)の商品を天猫国際で販売したACD(本社東京都)では、期間中に1万5000点超の商品が売れた。天猫国際内の「清酒、焼酎」カテゴリーでは、一時的に1位になった。
■5分で約5000万円
「618」での販売拡大に成功した国内企業にはどんな共通点があるのだろうか。
複数の支援企業は「大型商戦だけ参加しても、成果を作ることは難しい」と指摘する。日ごろから地道な「認知度向上」「ファン作り」の取り組みを続けてきた企業が、今回の「618」でも成功を収めたようだ。
(続きは、「日本流通産業新聞」7月15日号で)
〈中国EC618商戦〉 京東・注文額は約6兆円/求められる地道な認知拡大戦略
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