ECサイトの、画像やロゴマークが突然表示されなくなるといったトラブルが、2月以降頻発しそうだ。グーグルが提供しているブラウザ「Chrome(クローム)」が、暗号化されていない画像などを含む「混合コンテンツ」のサイトを、2月からデフォルトでブロックし始める予定だからだ。ECサイトの画像が一部でも表示されなくなれば、利用者の利便性が低下するのはもちろん、ブランドイメージの毀損(きそん)にもつながると考えられる。場合によっては売り上げの減少につながる可能性もある。すべてのEC事業者は、自社で運営するウェブメディアなども含めて、画像など内容の見直しを行う必要がありそうだ。
■非対応コンテンツ一つでもNG
数年前から増えてきた「https」ではじまるウェブサイトは、暗号化され、SSL認証を受けていることを示す。今では、かなりの数のサイトが「https」化されている。ただ「https」化されたサイトの中にも、「http」コンテンツが一部残っているケースがある。それが「混合コンテンツ」だ。
混合コンテンツは、暗号化されていない形式でユーザーと通信することになる。「クローム」が、セキュリティーリスクがあると判断し、ブロックするのはそのためだ。
これまでは、サイトが「https」化していれば、ブロックされることはなかった。2月からは、一つでも「http」コンテンツが残っていれば、ブロックの対象になるという。
もし1ページの中に「http」の画像が含まれていると、その画像だけが表示されなくなる可能性があるという。
グーグルは19年末から段階的に、「クローム」の安全性強化を推進している。ユーザーのセキュリティー保護がその目的にあるようだ。
全世界のインターネットユーザーが利用しているブラウザの中で、「クローム」のシェアは8~9割、日本でも6~7割といわれている。「クローム」のアップデートに合わせてサイトを更新することは、EC事業者にとって必須といえそうだ。
■「混合」はどのサイトでも
グーグルが19年12月に発表した、国別のウェブサイトの暗号化対応に関する資料を見ると、
(続きは、「日本ネット経済新聞」1月30日号で)
〈ECサイト〉 画像表示のトラブル頻発か/「クローム」対策で、画像などの暗号化が急務に
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