美容・化粧品業界において、定期購入型の販売モデルに参入する動きが目立っている。プロモーション事業を手掛けるパルディアは今秋、男性向け化粧品ブランドの販売を開始した。30~40代をターゲットとして捉えている。サブスクリプション(サブスク)ビジネス支援のテモナは、美容室向けの定期通販システムの提供を開始した。まつげ美容液の定期購入を手掛けるDINETTEは自社ブランドのEC売り上げが堅調で、3年後までに10億円の売り上げを目指す。男性向け化粧品EC大手のバルクオムは欧州への海外展開を見据えている。
■30~40代の男性市場開拓を狙い
パルディア(本社東京都、中沢敦社長)はメンズブランドの主軸商品を育てるため、新ブランド「IKKI(イッキ)」を定期購入型の販売モデルとした。ターゲットは30~40代の男性。俳優の大森南朋をアンバサダーに起用し、認知拡大を図っている。
新事業は20年12月期までに売り上げ1億円を目指す。
訴求はウェブ広告が中心。スキンケアに関心の低い人が多いという30~40代の男性を捉え、「続けやすい」商品開発を意識した。ラインアップはオールインワンの美容液と洗顔料。洗顔料はフォームタイプなので、泡立てなくても簡単にケアでき、続けやすい。
「価格勝負の安売りではなく、ブランディングを重視していく。競合の男性向け化粧品と比較しても商品力は負けない」(中沢社長)と意気込みをみせている。
■美容室向けの通販を開始
テモナは19年10月、美容室向けの定期通販システム「サブスクビューティ」の提供を始めている。美容動画メディアを運営するペルソナイズ(本社東京都)との提携による。美容室に来店した顧客にのみ開示するクローズドのECを展開。美容室ごとに専用の商品ページを作成できる。定期購入を促し、美容室の安定した収益に寄与する狙いだ。導入は3年以内に3000店舗を目指す。
(続きは、「日本ネット経済新聞」12月5日号で)
〈美容・化粧品EC〉 定期モデル参入本格化/男性向け市場開拓も活発
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