【”420兆円?の巨大市場を攻めろ <BtoB―EC特集>】 ?規模の経済?で大手は伸長/中小もDX軸に成長(2024年5月23日号)

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経産省が発表するBtoB―ECの市場規模データ

経産省が発表するBtoB―ECの市場規模データ

 420兆円─。経産省が発表した22年度のBtoB―ECの市場規模だ。この巨大で成長著しい市場に攻勢をかけるべくEC企業の参入が相次いでいる。アスクルやAmazon、MonotaRO、カウネットといったBtoB通販大手は品ぞろえや在庫を増やし、倉庫を拡大する「規模の経済」を生かし成長を加速させる。中小もDXやIT化を推進し、着実な成長を見せている。メーカーやリテール、通販・EC企業も続々と参入し始めており、市場のさらなる活況が予想される。BtoB―EC市場に今、何が起きているのか。動向をまとめた。

■参入相次ぐ

 BtoB―EC市場に変化の波が押し寄せている。新規参入の増加はその一つだ。
 ecbing(本社東京都)やインターファクトリーなどECサイト構築サービスを手掛ける主要カート企業には、BtoB―ECに関する相談や問い合せがこれまで以上に増えているという。
 BtoB―ECを展開する動機、背景は各社でさまざまだが、背景の共通項は「生産性の向上」「業務の効率化」だ。
 メーカーや小売事業者には膨大な取引先が存在する。これらの取引先全てに、営業や発注、請求書発行などの業務フローが存在する。人手不足などから、これらの業務効率化を図るためにBtoB―ECサイトを開設するケースが多くなっている。
 BtoB―ECサイトを提供するカート企業も販売店が求める仕組みや要望に応える仕様にしており、BtoB―ECに参入しやすい環境が整っている。


■売上アップは数年先

 BtoB―ECに比較的容易に参入できる環境はあるのに、実際には実行に移せないメーカーや小売りが少なくない。
 参入障壁として「売り上げをあげていかないといけない」「収益の上げ方が分からない」といったセールスに関する不安が挙げられる。
 BtoB領域は、一般的に個々の企業に担当者を置いてフォローさせ新規開拓も行う。どうしても属人的な動向が強くなり、なかなかEC化へ踏み切れなかったり、ECと営業担当のすみ分けが難しいという社内的な問題も浮上している。
 課題を抱えつつECで売り上げる土台作りにはある程度の時間を要する。
 アスクルやMonotaROのような大企業でも、

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月23日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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