【インフォマーシャル〈出稿量データから見る商品戦略〉】第38回 新規販社「りらいぶ」に見るインフォマーシャルの可能性(2024年7月4日号)

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(グラフ注)対象放送局:9エリア(48局)+BS8局+CS11局+Jテレ 計68局(BSのDlifeは2020年3月まで)

(グラフ注)対象放送局:9エリア(48局)+BS8局+CS11局+Jテレ 計68局(BSのDlifeは2020年3月まで)

1日に何千分、何万分と流されるインフォマーシャル。よく見る商品もあれば、たまに目新しい商品も登場する。しかし、どんな商品も放送回数や放送分数、放送時期などをじっくり調べてみると、売れる理由や各社の戦略・努力が見えてくる。今回は、2023年に初出稿した販社を調査。改めてインフォマーシャルの魅力が把握できる結果となった。

■2023年初出稿は79社

 テレビへの広告出稿は、新聞や雑誌、ウェブなどよりも、クリエーティブの製作費が当然大きくなりがちだ。そのため、他媒体に出稿した反応を見てからテレビに移行するケースも少なからずある。テレビにいきなり出稿するケースでも、どの程度の放送分数や回数で高い費用対効果を得られるかなどを想定しながら、各社はあらかじめ綿密な戦略を立てて出稿を決めているはずだ。
 今回は、23年にインフォマーシャルに初出稿した販社がどのくらいあったのか、またその、放送分数や商品について調べてみた。
 23年に1分でも放送があった販社317社のうち、23年に初出稿した販社は79社だった(インフォマーシャル調査会社のハニーマスタードがデータ収集を開始した13年以降で調査)。
 初出稿の販社のうち、放送分数が多い上位販社と、その商品が表の通りだ。1位のりらいぶと2位のクロコスはいずれも初出稿ながら約1万5000分と群を抜いて放送分数が多かった。
 単純計算しても、29分枠の番組を1カ月に約43回放送していたことになる。
 24年の1~5月の放送分数の合計を見ても、りらいぶが1万8638分、クロコスが1万2442分で、24年に入っても、両社が引き続きインフォマーシャルへの出稿に力を入れていることが見て取れる。
 商品を見ると、りらいぶは、遠赤外線効果によって着るだけで血流促進を期待できるウェア「全身サポーター リライブシャツ+リライブスパッツセット」を展開。クロコスは、手元用美容液「薬用ハンド美容液 シロジャム」を展開していた。どちらも主に、中高年齢層をターゲットにした、インフォマーシャル向きの商品で、新規参入とはいえ消費者の反応に自信があったのではないだろうか。


■29分で魅力を伝える

(続きは、「日本流通産業新聞」7月4日号で)

データ提供:(株)ハニーマスタード
 全国で放送されているインフォマーシャルについて、商品カテゴリー別、商品別、局別などに、放送回数、放送時間、価格などすべてをデータベース化し、プロモーションやマーケティングコンサルティングなどの事業を行う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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