【ニュースの深層】□□106〈消費者庁、ティーライフの同梱冊子に景表法違反〉 隙ない措置命令に対する取消訴訟の狙いとは

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 消費者庁は3月23日、健康茶通販のティーライフが販売する「メタボメ茶」の表示が景品表示法違反に当たるとして措置命令を行った。ティーライフは同日、措置命令を不服とし、取り消し訴訟を提起すると発表した。東京神谷町総合法律事務所の成眞海弁護士は、「当該措置命令はダイエット訴求の典型的な優良誤認表示だと思う」と語る。ティーライフはどんな狙いで取り消し訴訟を起こすのか、どこが争点になるのかを探る。

 今回、措置命令の対象となったのは、ベルーナが18~19年に、通販商品に同梱して配布したティーライフの冊子「中年太り解決読本」だ。その冊子で紹介している「メタボメ茶」のコンテンツにおいて、「もう一度、あの頃のスリムな私に!」「2年半でマイナス43kg!!その方法を公開中!」などと記載していた内容が景表法違反に当たると指摘されたわけだ。
 ティーライフはこれまでも、同梱広告を主力の集客ツールとして活用してきた。通販を愛用しているターゲット層に自社の商品を効果的に訴求できるからだ。
 同梱冊子が広告に当たるのかについては、他社の顧客に対して有償のPRメニューとして実施している施策であることからも、広告ではないと言い逃れすることはできないだろう。成弁護士も「同梱冊子は明らかに広告。そこに議論の余地はない」と言う。


■顧客・株主対策か

 ティーライフに不服としている点などについてコメントを求めたが、「今後の裁判に関わることなので発表したこと以外は話せない」(広報)と言う。
 訴状もまだ確認できないため、裁判の争点を把握することはできない。推測できる点としては、

(続きは、「日本流通産業新聞」」4月8日号で)

措置命令の対象となった同梱冊子「中年太り解決読本」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

ニュースの深層 連載記事
List

Page Topへ