健康食品通販の大手各社に取材すると、２４年３月に紅麹問題が表面化したことを受け、４月度の売り上げや顧客数が大きく落ち込んだという会社が多かった。５～６月には売り上げが回復傾向に上向いたという会社も複数あったが、定期顧客数が紅麹以前の水準に回復していないという企業も少なくないようだ。紅麹問題が起こる以前から、オフライン広告・ウェブ広告の獲得効率が悪化しているということは指摘されていた。紅麹問題を受けて顧客数の回復が遅々として進まない背景には、こうしたそもそもの、健食通販市場の地合いの悪さがあるとみられる。
■多くは減収か横ばいか
健食通販大手数社の、役員や通販事業責任者らに、４―６月の健食通販売上高について取材したところ、減収もしくは横ばいだったと答える企業が多かった。
通販大手Ａ社の役員は、「小林製薬の紅麹問題の影響で、４月１カ月間の売り上げと、定期顧客数が、大幅な減少となった」と話す。
ただＡ社の健食通販事業の売り上げは、５～６月で持ち直し、６月末時点の売り上げは、前年同期比で微減になったという。Ａ社とほぼ同様の売り上げ推移を経験したという健食通販大手は、他にも複数あった。
紅麹問題発生から５カ月が経ったが、
（続きは、「日本ネット経済新聞」９月２６日号で）
<健食通販大手 ２４年４―６月>／紅麹からの顧客回復鈍く／地合いの悪さも背景に（2024年9月26日号）
小林製薬の「紅麹」シリーズ
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。