【ニュースの深層】□□165 <東京都 太陽光発電システムの相談増> 早期契約を迫らず説明が重要(2024年11月14日号)

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 東京都内における太陽光発電関連商品の設置に関する相談が増加している。ここ数年、年間130~150件で推移していた相談件数が、2023年度に381件に跳ね上がり、24年度は4~8月の5カ月間で前年同期比1.9倍となり、このペースでいけば年間500件になる見通し。相談の多くは太陽光発電システムに関心のある40~50代の世代から寄せられている。契約後に工事が予定通りに始まらなかったり、契約先が倒産したりするケースもあり、都では消費者に対して慎重な契約をするように注意喚起している。事業者側は、消費者に契約を急がせないように重要事項を説明して信頼を得ることが重要だ。

 都によると、太陽光発電システムの相談が多い取引形態で見ると、ドアツードアの訪問販売やポスティングチラシからの訪問要請が中心だ。一部テレアポがあるものの、自宅に固定電話を置く消費者が減ったため多くはないという。
 相談では、「電気代が安くなる」「今なら補助金が出る」といった訪問販売のセールストークや長時間の勧誘を受けて契約したが、「解約したい」「契約内容が適正なのか不安」「補助金が本当に出るのか」という内容が目立った。
 チラシには、国や都の補助金を利用することによる購入のしやすさが記載されている。25年4月に新築戸建て住宅への太陽光発電システム設置を義務付けたことに加えて、燃料費の高騰なども背景にあり消費者の関心が高まっている。そのため、チラシを見て一度説明を聞きたいと考えた消費者が訪問要請を行う機会が増えている。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月14日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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