【ヒットの予感】1台で肉とコメを調理 <「おもいの深鍋スクエア」> テレビ出演で注文殺到/ふるさと納税や講演依頼も(2024年10月24日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
セットの内容

セットの内容

 石川鋳造(本社愛知県、石川鋼逸代表)は11月29日、鋳物の技術を活用したフライパンシリーズの新モデルを発売する。深鍋でコメを炊き、ふた(鉄板)で肉を焼く仕組みで、「卓上で極上の肉と米」がコンセプトとなっている。10月11日に自社サイトと本社内の施設で先行予約を開始すると、テレビ番組で取り上げられたことが奏功し、通常時の約10倍の注文が入ったという。
 「おもいのフライパン」シリーズは、鋳物の技術を生かした熱伝導率や蓄熱性の高さにより、肉をおいしく焼けるのが特徴だ。新商品の「おもいの深鍋スクエア電気卓上コンロ」では、深鍋でコメを炊いたあと、ひっくり返した鉄板で肉を焼くという使い方ができる。
 シリーズの既存品については、(1)鉄板が厚いため重い(2)火加減の調節が難しい─といった声があったという。重さに対しては、「重さを気にしない逆転の発想で」(石川代表)持ち上げずに調理ができる鍋にすること、火加減については最適な温度を保つヒーターを付けることで、付加価値へつなげた。深さのある鍋にすると上部まで熱が伝わりにくくなるが、高さや厚みを調整し、1年半の試作を繰り返すことで解決したという。
 10月10日にテレビ番組「日経スペシャル カンブリア宮殿」で石川鋳造が取り上げられたことで、予約販売の時点で通常時の約10倍の注文が入ったという。
 注文状況については、「10月3日の予告放送後から注文が増え、放送から10日が経っても絶えずに注文が入っている。本社のある愛知県碧南市のふるさと納税経由での注文が全体の約25%を占める」(同)と説明した。
 商品をきっかけに、石川社長の講演依頼も入っている。
 「自社ブランド作り、広告に頼らない宣伝手法、社員教育などへの関心が高い」(同)と言う。
 今後も、自社施設「おもいのフライパンBASE(ベース)」での体験会といったイベントや、レシピ動画や開発ストーリーなどのSNS発信に注力する方針だ。
 (1)「おもいの深鍋スクエア」(2)「おもいの鉄板スクエア頂」(3)専用電気卓上コンロ(4)マグネット式電気コード(5)専用ふた─がセットとなっている。通常の使用方法で商品の破損があった場合、無償で商品の修理交換を行う「永久保証サービス」が付く。通常価格は税込4万5000円。

活用イメージ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

ヒットの予感 連載記事
List

Page Topへ