【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇104◇ 異業種から化粧品ビジネスに参入したものの…(2024年7月4日号)

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【Q】



 これまでは異業種でビジネスをしていたのですが、最近化粧品事業を始めることになりました。商品開発までは順調に進んだのですが、いざ販売したところ、新規獲得数・リピート率ともになかなか振るわない結果です。どうすれば良いでしょうか。
            (中堅通販会社)

【A】目的が明確でないビジネスは、お客さまに見透かされる!



◆「何のために」を共通認識に

 近年、製薬会社や食品会社、家電量販店などさまざまな業種で成功している企業の、「化粧品ビジネスへの新規参入」が相次いでいます。しかし、苦戦している企業も多いようです。
 その理由の多くは、参入目的が、「企業の都合」優先になってしまっていることにあるような気がします。その結果、お客さまにとっての便益(ベネフィット)が明確でなくなってしまっているのです。
 「何のために」化粧品を扱うのか、目的が不明確なまま、商品開発から販売まで、すべてを、コンサルタントやOEMメーカーに任せっきりにしている例もあるようです。それではどんなビジネスも成功しません。
 また、社長や役員などの幹部クラスにとっては参入目的が明確にあったとしても、それが現場のスタッフ全員に明確に届いていないケースもあるようです。現場は目の前の数値目標ばかりに気を取られ、がむしゃらに達成を目指します。しかし、目標は手段であって目的ではありません。その結果、短期的には業績を上げることができても、上層部が考える、大きな目的やコンセプトと、商品の売り方にズレが発生するといったことが起こりがちです。
 スタッフ全員に「何のためにこの商品を売るのか」を十分に納得させたうえで、進むべき方向性を示し、その目的を果たすための数値目標であることを伝える必要があります。


◆目標と課題を考える

(続きは、「日本流通産業新聞」7月4日号で)

<プロフィール>
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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