【ニュースの深層】□□159 <日本クレジット協会、EMV3―DS導入ガイダンス策定> 運用の負担が減るケースも存在(2024年6月13日号)

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 クレジットカードの不正利用を防止する「EMV3―DS(3Dセキュア)」の導入義務化の期限の25年3月末まで、10カ月を切った。EC業界では、導入コストやかご落ちリスクの懸念により、現時点で導入が済んでいる事業者は半数以下とみられる。「EMV3―DS」について条件次第で導入後の運用の負担が軽減される可能性も出てきた。「EMV3―DS」導入義務化の背景や、新たに公開したガイダンスに関する内容について、一般社団法人日本クレジット協会(JCA、本部東京都、山本豊会長)に聞いた。

 JCAは5月31日、「加盟店におけるEMV3―Dセキュア導入・運用ガイダンス 関係者版1・1版策定のお知らせ」を、会員であるクレジットカード会社や決済代行会社に向けて公開した。同ガイダンスには「EMV3―DS」の未導入が例外的に認められるケースなども示しているという。
 JCAによると、クレジットカードの不正利用の被害額は20年ごろから増加傾向で、23年は540億円に上る。不正利用被害のほとんどがEC加盟店で発生しており、被害額の約8割を占める。
 JCAは「EMV3―DS」をはじめとし、カード決済前と決済後の双方で複合的な対策を講じることを呼び掛けている。「EMV3―DS」導入義務化は、現時点では法律にひも付いてないものだが、25年4月からひも付く見込みだ。


一部加盟店に被害集中

 ある業界関係者は、

(続きは、「日本流通産業新聞」6月13日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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