【ヒットの秘密】 15万台突破のスピーカー <「ミライスピーカー・ホーム」> 「曲面の振動板」を搭載(2023年7月27日号)

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「ミライスピーカー・ホーム」

「ミライスピーカー・ホーム」

 サウンドファン(本社東京都、山地浩社長)が販売する「ミライスピーカー・ホーム」の販売台数が、20年5月の発売開始から累計15万台を突破したという。特徴的な形をした曲面のスピーカーとなっており、テレビなどにつなぐことにより、音量を上げなくても、音声が聴こえやすくなるという。
 一般的なスピーカーの振動板は、円すい型をしているのに対し、ミライスピーカーの振動板は、平板を湾曲させた形状になっているのが特徴だ。音声が曲面から発せられることにより、広範囲で遠くまで音声が届くのだという。
 従来のスピーカーとの音波の違いについては、早稲田大学の協力のもと、確認行ったという。「なぜ曲面の振動板から特有の音波が発生するのか」という疑問に対しても、東京都立大学の協力のもと、検証を行ったとしている。振動板の動きからシミュレーション解析を行った結果、高音域において、広範囲に音を届ける音場が作られることが確認されたとしている。
 「曲面サウンド」の技術は現在、国内特許を取得しており、PCT世界特許と台湾の特許を出願済みだという。家庭用としての需要だけでなく、空港のANAのカウンターや、病院、銀行など、「聞こえやすさ」が重要な施設への導入も、急増しているという。
 使用方法も、同商品をテレビとコンセントにつなぐだけと簡単で、接続後10秒程で使用できるという。高齢者でも、簡単に使用できる点が人気の要因となっているようだ。
 同商品の価格は、税込2万9700円。同社の担当者は、「ミライスピーカーのメインターゲットは高齢者。昨年は特に敬老の日に需要が高まった。今年は敬老の日に向けて、プロモーションを強化し、売り上げにつなげていきたい」と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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