【インフォマーシャル〈出稿量データから見る商品戦略〉】第32回 新商品にかける放送分数が増える健康食品

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 1日に何千分、何万分と流されるインフォマーシャル。よく見る商品もあれば、たまに目新しい商品も登場する。しかし、どんな商品も放送回数や放送分数、放送時期などをじっくり調べてみると、売れる理由や各社の戦略・努力が見えてくる。今回は、健康食品のカテゴリーにおいて、新しく登場する商品数やその放送分数について調べてみた。

■新商品数は減少

 インフォマーシャルのなかで圧倒的に放送分数が多いのが、健康食品(医薬品含む)のカテゴリーだ。長く放送を続けている商品も多いことが、このカテゴリーの特徴の一つといえる。だが、もちろん新しい商品も登場する。今回、2018年以降で、13年(インフォマーシャル調査会社のハニーマスタードがデータ収集を開始した頃)から前年までの年間放送分数が0分で、当該の年に初めて放送があったものを「新商品」と位置付け、その数と放送分数の変化を調べてみた。
 まず、「新商品」の数を見ると、18年の88個から徐々に減少する傾向にあることが分かった。22年の「新商品」の数は48個となり、18年比ではかなり減っていることが分かった。
 ちなみに、健康食品の総商品数も18年の236個から徐々に減少する傾向があり、22年は181個となっていた。「新商品」が健康食品の総商品数に占める割合は、18年が37%、19年と20年が34%、21年が36%、22年が27%だった。割合としてみても「新商品」は減少傾向となっていた。
 一方、「新商品」にかける分数は、むしろ増えていることが分かった。健康食品カテゴリーの総分数は18年の82万6658分から年々増加。21年は93万1098分、22年が93万9444分だった。そのうち新商品の分数は、18年の2万1189分から増えていっており、21年は4万7374分となった。22年には7万9371分と急増した。一個あたりの平均分数を計算してみると、18年が241分、19年が447分、20年が475分、21年が697分、22年は1654分となった。グラフを見ると一目瞭然。数の減少とは逆に、新商品にかける分数が非常に増えていることがよく分かる。22年は特に顕著だ。


■成功体験の結果か

(続きは、「日本流通産業新聞」6月22日号で)

データ提供:(株)ハニーマスタード
 全国で放送されているインフォマーシャルについて、商品カテゴリー別、商品別、局別などに、放送回数、放送時間、価格などすべてをデータベース化し、プロモーションやマーケティングコンサルティングなどの事業を行う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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