【ニュースの深層】□□120〈東京都「若者110番」を実施〉 SNS関連のトラブル増(2022年7月7日号)

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 SNSによるネット広告やマッチングアプリを端緒とした消費生活相談が増えている。このほど、東京都が公表した特別相談「若者のトラブル110番」によると、10代の相談のうち6割を通販の相談が占めた。訪販・NBでは、SNS広告などをきっかけに、情報商材のマルチ商法に加入した事例も目立ったという。今年4月1日から、成年年齢が18歳に引き下げられ、若者の消費者トラブルが懸念されている。「副業」への関心が高まる中、SNSを通じた広告や勧誘行為には注意が必要だ。

 特別相談「若者のトラブル110番」は、若者の消費者被害の未然防止・早期発見を目的に、毎年度実施している「若者向け悪質商法被害防止キャンペーン」の一環として実施している。今年は3月14日と15日に実施し、東京都消費生活総合センターで27件、区市町の消費生活センター(23区26市1町)で98件の合計125件が寄せられた。


■「通販」は偽サイト増加

 内訳をみると、「通販」が45件と最も多く全体の36%を占めた。内容は、有名百貨店などの「ロゴ」を使った偽通販サイトが目立つ。「閉店セール」と記し、有名ブランドの時計の本物の写真などを掲載して販売する。購入すると偽物が届くというトラブルだ。
 そのほか、未成年が親に内緒でスマホからダイエットサプリや脱毛クリームを購入。初回お試し500円のみを申し込んだつもりが、2回目からは9000円を請求され、これに親が気付き、解約できないという内容もあったという。


■SNS広告で「儲かる」

 「スマホ一つでもうかる」「簡単に、誰でももうかる」のようなSNS広告を見て、アクセスすると、コンサルティング料や情報料といった名目で請求されるケースが目立つ。また、特定継続的役務提供に該当する「脱毛(医療)エステ」も増えている。男女問わず、SNS広告を見て申し込んだ結果、トラブルに発展するケースも増えているという。

(続きは、「日本流通産業新聞」7月7日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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