■分数は右肩上がり
前回の本連載では、「ここ数年、インフォマーシャルの総分数は増加しているが、総販社数・新規参入販社数は減少している」という事実を、データを基に紹介した。ただ、新規参入してきた販社が、その後、放送分数を大きく伸ばすケースも多く見受けられる。
今回は、2013年に放送分数が0分である販社を、「新規参入販社」と定義し、分析する。
ここ数年、インフォマーシャルの出稿が目立っている新規参入販社について調べてみると、GSTV、ハーブ健康本舗、はつらつ堂、トゥーコネクト、バルコス、キユーピー、ニコリオなどが確認された。
こうした新規参入販社について、13年以降の初出稿の年の放送分数と、21年の放送分数を比較してみることにしよう。
GSTVが初出稿したのは16年。その年の放送分数は、1万4760分だった。これに対して、21年の放送分数は9万6646分となっている。ハーブ健康本舗の初出稿は15年で、1703分だったが、21年は6万547分となっている。
はつらつ堂は15年の初出稿時が120分だったが、21年は4万8944分。トゥーコネクトは19年の初出稿時が488分で、21年は4万5867分となっている。
バルコスは、15年3551分に対して、21年4万1664分。キユーピーは16年1668分に対して、21年2万7825分。ニコリオは、20年30分に対して、21年1万9984分となっている。いずれの会社も、数年でかなり放送分数を増やしていることが分かる。
これらの販社は、インフォマーシャル出稿前も、紙媒体の広告出稿やECサイトなどを通して、商品のPRを行ってきたはずだ。インフォマーシャルへの出稿に対する、消費者の反応がよかったため、放送分数を増やしてきたと考えるのが自然だろう。
■4社がトップ20に
(続きは、「日本流通産業新聞」」4月28日・5月5日合併号で)
【インフォマーシャル〈出稿量データから見る商品戦略〉】第22回 インフォマーシャルで躍進する新規販社(2022年4月28日・5月5日合併号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。