【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇75◇ 通販化粧品会社は”店舗”を出店すべきか(2021年9月23日号)

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〈Q〉

 通信販売でスキンケア化粧品を販売して10年目になります。最近あるショッピングセンターから「直営店舗を出さないか」とお話があり検討しています。店舗運営の経験がない中、どうしたらいいか迷っています。(中堅の通販化粧品会社)
[本文]
〈A〉 通販会社は店舗をぜひ持つべき時

◆店販との境界はなくなる

 通販化粧品の会社が”店舗”を持つことはずいぶん前から行われていますが、そのほとんどは規模が大きくなってから出店する、というイメージでした。ところが最近は創業して1~2年で店舗を持つような会社も出てきています。
 また、店販と通販の両方で運営してきた大手の中には、創業は通販からスタートした会社でも、現在では店舗の売り上げの方が大きくなっている会社も出てきています。ただし、コロナ禍に突入してからは少し様相が異なって、通販に揺り戻しが来ているようです。これも通販の仕組みを持っていることで、店舗専売メーカーよりも有利に動いているということでしょう。
 いずれにしても、これからは通販と店販の境目はなくなると考えられます。コロナ禍の前から、ウェブショッピングの台頭、店頭のショールーム化はいわれてきたことですが、コロナ禍に突入して、それが一気に加速化したようです。


◆両方ないと勝負にならない

 コロナ禍に突入する以前は、店舗で買うか、通販で買うか、お客さまの好みで分かれていました。すなわち「私はお店で買いたい」というお客さまは、店頭に行って商品を見て、販売員に説明を聞いて購入するスタイルが身に付いているお客さまでした。
 逆に通販で購入するお客さまは電話でも、ウェブでも、紙媒体でも、「私は販売員と対面するのが煩わしいから、便利な通販」「私の好きな商品は通販でしか売っていないので」などの理由で通販を選んでいました。
 ところがコロナ禍を経験して、非接触販売が推奨されると同時に、キャッシュレスや宅配便の充実、また購入する前にネット検索が当たり前という消費行動が定着しつつあります。


(続きは、「日本流通産業新聞」9月23日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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