【ヒットの予感】 はんこ型プリンターを販売〈「PrintPods(プリントポッズ)」〉/脱はんこで新たな市場開拓狙う

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はんこ型プリンター「PrintPods(プリントポッズ)」

はんこ型プリンター「PrintPods(プリントポッズ)」

 輸入卸売・小売りを手掛けるEntech(エンテック、本社北海道、浜野貴司代表、(電)080―1866―1734)は2月1日、はんこ型モバイルプリンター「PrintPods(プリントポッズ)」の販売を開始した。繰り返し異なるデザインの印刷にも対応し、脱はんこが進む社会で新たな市場の開拓を狙う。
 「PrintPods」は、中国の技術会社EVEBOT(イブボット)が開発したモバイルプリンター。アプリ上でデザインを管理し、専用のインクを使って、あらゆる対象にワンタッチで印刷を行う。「紙はもちろん、布や金属、凹凸のある素材にも対応している」(浜野代表)と言う。
 別売りの食用インクを使用すれば、食品への印刷も可能だ。「テーブルコーディネートやラテアートに活用しているユーザーもいる」(同)と言う。
 浜野代表が「PrintPods」の展開を進める背景には、脱はんこが進む社会情勢の影響がある。「はんこのデザインや『押す』感動をどうにか残せないか。そんな思いを持ち、日本での展開を開始した」(同)と振り返る。
 一般販売に先行して実施したクラウドファンディングでは、合計1000万円超の支援を得た。ラベリングの負担軽減を望む店舗経営者など、当初予想していなかった層からの需要もあるという。
 販売開始後、ECモールや量販店などに販路を広げていく計画だ。21年度中に3000台の販売を目指す。
 デザイナーやはんこ職人が作った印鑑デザインのデータを取得できるサービスなど、日本の文化に則した取り組みも並行して進めていく。
 「PrintPods」本体の直径は約4センチメートル。価格は税込2万2000円。1カートリッジで約3000回の印刷が可能だ。

あらゆる素材に印刷が可能

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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