【千原弁護士の法律Q&A】▼318▲ 個人情報保護法に抵触した場合の対応は?

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〈質問〉

 当社は、太陽光発電・住宅リフォームの訪問販売会社です。営業強化のために、当社顧客の個人情報について、当初同意を得た利用範囲を超える形で利用するプランが持ち上がっています。仮に個人情報保護法に抵触するとされた場合、個人情報保護委員会から改善命令が出され、それに従わないときは刑事罰が科せられることになると思いますが、その改善命令に従えば業務は継続可能でしょうか、もしくは改善命令が出された時点で、当該プランについては業務停止とされるのでしょうか。また、どのように「個人情報保護法」への抵触を指摘されるのでしょう。さらに、摘発されるきっかけは、同業者からの告発などなのでしょうか。(太陽光発電・リフォーム訪販会社社長)

〈回答〉  勧告・命令に対応しない限り業務継続は困難に

 ご質問のとおり、個人情報保護法の違反に対して、指導や処罰などを行う行政機関は「個人情報保護委員会」となります。この個人情報保護委員会が違反事例に採る、行政的な対応としては、軽いものから順に(1)指導・助言(41条)、(2)勧告(42条1項)、(3)措置命令(42条2項、3項)─があります。

 (3)については、従わないときに、刑事処分のペナルティーがあります。

(続きは、「日本流通産業新聞」」10月15日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、130を超える企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、また、数多くの大規模企業再生・倒産事件を手掛けてきた。業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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