【千原弁護士の法律Q&A】▼308▲ 業務停止命令の処分取り消しは可能か?

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〈質問〉

 訪問販売会社を経営しておりますが、このところ、長期の業務停止命令が相次いでおり、当社でも万一を考えています。たとえば1年の業務停止命令を受けた場合、裁判で争って、処分を取り消すことは可能でしょうか。また、裁判を行っている間は、業務を続けることはできるのでしょうか。(訪問販売会社社長)

〈回答〉 裁判は会社側にとって非常に不利な構造に

 行政処分について、争う方法は二つあります。一つ目としては、「行政不服審査請求」という形で、処分を行った行政庁自体へ申し立てを行う制度があります。
 ただ「行政庁が下した処分に対して、行政庁が判断をする」という点で、よほど明白な判断ミスがない限り、認められることはなく、この手段は実効的ではありません。

 もう一つは、裁判所への「訴訟」という形です。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月14日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、130を超える企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、また、数多くの大規模企業再生・倒産事件を手掛けてきた。業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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